橋本テツヤの快適老齢術
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「あとわずか」を味方にして幸福な人生を過ごす
年の瀬が押し迫ってくると「今年もあとわずかになりましたねぇ」などと挨拶される。「わずか」という言葉は、数量や程度、価値などが極めて少ないことを意味する。美空ひばりの名曲「愛燦燦」にも「♪わずかばかり…
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がん初期で「命を落とす人」と「進行しても治る人」の違い
東京から青森に向かう「はやぶさ37号」に乗ったのは19時20分だった。もっと早く出たかったのだが、直前に仕事の打ち合わせが入り、出発が遅くなった。 新青森駅に着いたのは22時30分。外は湿っ…
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忘年会に50万円のワインを振る舞う80代は幸せなのか
ある大邸宅で開かれた忘年会に、社長のお供で出席した知人の男が、フランスのブルゴーニュ地方産の1本50万円だという赤ワインを出されて驚いたという。10人ほどの出席者のテーブルの上には、そのワインが2本…
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いまから認知症対策 「女盛り」と「わかめ酒」で脳を刺激
以前、一緒に仕事をした構成作家の後輩たち6人と飲み会を行った。後輩といっても60代だ。酔いが回ってきたひとりが、「女体と言うけど、男体とは言わないですねぇ」と何を考えたのか唐突に話し始めた。 …
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カネと幸せの因果関係を考える
電車の中で親子と思われる70代の女と40代の男が興奮した声で、「あの女だけには絶対やりたくない」などと話している。どうやら公証役場に「公正証書遺言」の有無を確認に行く途中らしい。遺産相続でもめている…
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どんな相手でも心を開かせる「行動心理」活用術
講演会で「先生の本業は何ですか?」と聞かれることがある。僕はその返答に窮する。コラムニストであり、地域精神医療に携わる心理士であり、構成作家、フリーアナ、作詞家でもある。そのすべてが本業なのだが、「…
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他人を羨むことはない生き方を考える
地下鉄日比谷線の東銀座駅から新橋演舞場に向かう夕暮れ時である。高速道路に架かる陸橋の隅に、石造りのベンチがある。そこに高齢男が寝そべっていた。ホームレスだ。この人はどんな人生を歩んできたのだろうと気…
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高齢者運転講習で実感 自己中な「心の視野狭窄」の危険性
運転免許更新で「高齢者講習」を受けてきた。70歳から74歳までの人は受けなければならない。試験ではないが、終了証明書がないと更新できない。 講習は座学と運転適性検査があり、画像による「間違い…
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最近は日常的に化粧 中高年男性に「化粧のススメ」の理由
布施明のヒット曲に「そっとおやすみ」がある。 「♪化粧の後の かがみの前で いつも貴方の手を借りた……」 ジャズを思わせるピアノ演奏で始まるこの楽曲は、今でも多くの人に愛されている。 …
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40代で処女、独身の女性の恋のゆくえ
新聞の人生相談欄に、40代の独身女性からの相談が載っていた。既婚男に恋をして、「一度でいいから抱かれたい」と思うようになったという。不倫相談はよくあることだが、彼女はそれまで恋をしたことがなく、婦人…
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顔つきや髪型にも出る「得手勝手」な本性
午前10時4分。東京駅発の新幹線に乗車して盛岡に向かった。盛岡駅には午後0時20分に着く。午後からの講演には十分間に合う。 「老いに負けない生活」と題した講演内容を頭の中で整理していると、通路…
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暗闇スキンシップで見えてくる世界とは
知人に「暗闇バー」なるところに連れて行かれた。店内は照明を極端に落とした空間になっている。目がなれるまで隣にいる人の顔が見えないほどだ。 でも、なぜかリラックスできる。周囲がよく見えないこと…
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“脱年齢カウントダウン”という生き方で実年齢より若くなる
ふと、青春時代の自分と再会したくなって、タンスの奥にしまったままのアルバムを取り出した。20歳の写真に、「ほう、結構イケメンじゃないか」と自画自賛してニヤニヤしたが、この時の僕は何を考えていたのだろ…
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あゝ幸せ…老いらくの恋のスポットの歩き方
高齢になると、恋愛はできないと思われがちだが、それはない。元気な年寄りは「ナンパ」もする。 知り合いのテレビスタッフが、巣鴨地蔵通りに取材に行くというのでついて行った。ヒマなので「とげぬき地…
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論語に「死生命あり」家族の死に向き合う知人に話したこと
日頃から親しくしている42歳の知人の妻が、「くも膜下出血」で亡くなった。まだ37歳の若さだ。救急搬送されたが間に合わず、帰らぬ人となった。7歳のかわいい一人娘がいる。突然の訃報に接し、葬儀に向かう電…
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若者や苦手な相手とのコミュニケーション術をさぐる
知り合いの男子学生が、72歳の女性が経営する小料理屋でバイトをしている。店の従業員は彼しかいない。客のほとんどは近所の高齢者だという。酒よりも話がしたくてやって来るそうだ。昔話を繰り返すだけだが、彼…
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生涯現役を邪魔する社会とヤカラを撃退せよ
労働力不足を補うために高齢者を雇用する企業が多くなっているが、高齢者の約6割が65歳を越えても働きたいと考えていることが国の調査で判明している。「生涯現役」などをテーマに講演を行っている僕だが、でき…
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これで健康に? 本当に長寿の食事とサプリメントとは何か
知人から夕食に招待された。夫人の手料理をごちそうしてくれるのかと思ったら、スーパーの総菜ばかりでがっかりした。テーブル脇を見ると、数種類のサプリメントが置いてある。 「これ毎日飲んでいるの?」…
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旅行先であたふた…加齢による「尿失禁」どう予防するか
日曜の朝、リュックを背負った高齢女性が新宿駅南口に集まっていた。日帰り旅行に行くのだろう。 女は高齢になっても元気だ。やがて全員揃ってバス乗り場に歩き始めた。すると、一人のバアサンが「私、ト…
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子供に解説する難しさ なぜ耳は顔の両側に2つ付いているか
先週、どんなことでも、「なぜ?」と考えることは脳活性に大事なことだと書いたが、ラジオで「夏休み子ども科学電話相談」が放送されている影響か、近所の小学4年の男の子から、「なぜ耳は顔の横に2つ付いている…