ベテラン証券マンが教える株のカラクリ
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東芝は上場廃止へ…一般投資家はババを引き、筆頭株主の外資は850億円の大儲け
3月23日、経営の混乱が続く東芝は、日本産業パートナーズ(JIP)を中核とする国内企業連合による買収提案の受け入れを決定した。 JIPは7月下旬をめどにTOB(株式公開買い付け)を実施する。…
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低PBRの割安株が東証の「喝!」で復活か?
今年の市場の特色は、PBR(株価純資産倍率)が低いバリュー(割安)株の急騰が目立っていることだ。昨年末比で年初来高値までの値上がり率は、神戸製鋼が75%、大日本印刷が57%、シチズンが48%、日本製…
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米アップルは2万円台から買えるのに…日本の値がさ株は分割されても“高値の花”
ファーストリテイリング株が3月1日から1株が3株に分割された。オリエンタルランドも、4月1日から1株を5株に分割する。こうした株式分割が相次いでいて、値がさ株上位のファナック(1株→5株)、東京エレ…
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「議決権種類株式」導入で株高に? 市場のテコ入れに動いた経産省の思惑
新興企業を大きく育てようと、経産省がテコ入れに動き始めた。今月、東証の会議で「議決権種類株式」の導入が必要だと問題提起したのだ。 あまり聞き慣れないだろうが、「議決権種類株式」とは、議決権に…
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東証4市場再編成の懸案「経過措置」が順次終了…510社の運命から目が離せない
東証は昨年4月、4市場を再編し、新たに「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場をスタートさせた。その際、上場維持基準を満たしていない企業でも、暫定的に新市場にとどまることができる「経過措置」…
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岸田政権「NISA」拡充に足りないもの…日本株は買われるのか?
NISA(少額投資非課税制度)の投資枠拡大と恒久化が決まった。開始は2024年1月から。これは岸田政権の「資産所得倍増プラン」の柱で、個人投資家にとって朗報である。非課税枠が大幅に拡大されるからだ。…
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投資信託に魅力はあるのか…アクティブ型が大苦戦
岸田首相の肝いりで「NISA」が拡充されることに伴い、投資信託がさらに注目を浴びる一年になりそうだ。 そこで最近の投信の潮流をおさえておきたい。 投信には、大きく分けて2種類ある。パ…
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インド株はなぜ上昇が続くのか…投資の妙味は?
今年、最も目立ったのはインド株だ。 世界の主要な株式市場が大幅調整する中で、史上最高値を更新した数少ない市場がインド株である。 本欄でも11月14日付で「海外マネーが一気に中国株から…
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高齢株主に支えられた日本市場に未来はあるか? 保有率は70代以上が4割
高齢化が進む日本。個人株主も高齢化が進んでいる。 日本株における70代以上の保有割合は、30年前の1割台から最近では4割台に高まっているという。この4割というのは年代別でもちろん最大。 …
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米国の長短金利差が拡大…これは景気後退と株価下落のシグナル
米国の債券市場において、今年3月末から「逆イールド」が発生している。金利は通常、満期までの期間が長いほど高くなるものだが、「逆イールド」とは、短期金利が長期金利の水準を上回る現象(長短金利の逆転)で…
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海外マネーが一気に中国から逃避で…向かうはインド株か?
習近平・新指導部が発足したことで、外国人投資家が中国株から本格的に資金を引き揚げている。10月24日、海外マネーの中国本土株売越額は179億元(約3700億円)と過去最大になった。資本規制がなく、海…
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いま株価を支えているのは活発な個人投資家 「逆張り」の買いが旺盛
国内外で、大荒れ相場と気迷い相場が続いている。こんなときは個人投資家は怖がって動かないものだが、最近、個人マネーの動きが目立っている。とにかく活発だ。その動きを3点にまとめてみた。 ①個人の買…
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割安でも売られる日本株 円安で大損の外国人投資家が見切り
今年は、高インフレ、金融引き締め、ウクライナ戦争、エネルギー危機、景気後退懸念などなど株式市場には悪材料のオンパレード。それで世界中の株下落が止まらない。 この状況で、日本株が割安であること…
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「自社株買い」が減少の兆し 米株価に新たなマイナス材料
NY株の急落が止まらない。今後どうなるのか。利上げが一服すれば回復に向かうという楽観論もあるが、さらなる不安材料が出てきた。 「自社株買い」の減少の兆しである。どういうことか説明しよう。 …
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株価に逆風! 8月下旬に「世界の実質金利」が2年半ぶりにプラスに
米国の利上げをめぐって株価が大きく揺さぶられている。その金利に関して、さらに喜ばしくない話をしよう。 金利には名目金利と実質金利がある。名目金利とは、例えば銀行の預金金利などだ。これに対し、…
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半導体関連株は年初から大崩れ…ならば「買い時」はいつだ?
昨年まで業績好調で株価が上昇していた半導体関連株。今年に入り、大崩れしたままだ。たとえば米国半導体関連株の代表的指数で、日本の関連株への影響も大きい「SOX指数」は、前年末比で8月末は32%下落であ…
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2022年上半期の株式市場はヘッジファンドも大苦戦…1990年以降で最低の成績
株式市場においてプロ中のプロであるヘッジファンドも泣かされたのが、今年の上半期だった。 米ヘッジファンド・リサーチが算出する代表的な指数である「ヘッジファンド総合指数」を調べてみると、今年上…
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日銀ETFを国民に分配? 岸田政権の“隠し技”に現実味
最近、株式市場関係者の間で、岸田政権の「資産所得倍増プラン」をめぐるアッと驚くウワサがささやかれている。それは、「日銀が保有するETF(上場投資信託)を国民に無償で分配する」ことを、岸田政権が画策し…
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増える企業の「自社株買い」は功罪を併せ持つ 岸田政権の規制には注視すべき
企業の「自社株買い」が増加している。7月6日までに727社と、早くも2021年通期の734社とほぼ同数だ。その総額は、19年に史上最高の7.5兆円を記録。コロナ禍により20年は4.4兆円、21年も6…
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「株主優待」がなくなる? グローバル化に勝てない日本独自の制度
「株主優待」で思い浮かぶのは、日本マクドナルドHDの優待食事券やオリエンタルランドの1日無料入場券。この制度は企業が株主還元の一環として、自社の製品やサービス券などを定期的に送るものだ。今年の5月末時…