ベテラン証券マンが教える株のカラクリ
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再びETF買いが活発だが…日銀による株価下支えへの不安
このところ日銀の動きがまた忙しくなってきた。ETF(上場投資信託)という文字を見かけることが増えている。米国市場が利上げ警戒で大幅安になっているからだ。 連れ安で日本株が一時600円超の大幅…
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米国における利上げと株高の関係は過去11勝1敗 気になる「1敗」と現状の類似
米国株を大きく振り回している金利の動向だが、米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑制のため、3月をメドに政策金利であるFF金利の引き上げを開始する方針だ。 では、3月から実際に利上げが実…
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米国株「経験則」に反して大崩れ…投資家がすべきことは?
米国株がひどいことになっている。それも、いつもと様子が違う。これは相場の転換点かもしれない。 あらためておさらいしてみると、1月27日のS&P500指数は4326ポイントで、年初である1月3…
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トヨタ株に買いが集中するのは相場にとって「危ないシグナル」
米国の金融政策に振り回され、東京株式市場は年初から激しい乱高下が続いている。そうした中で堅調なのがトヨタ株だ。人気を集め、連日のように高値を更新している。1月18日には2475円まで上昇し、時価総額…
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日本株「失われた33年」の解消は可能か? 米国の「株式の死」の歴史から学ぶ
東証が再編され、「プライム市場」などが誕生すると騒がれている。これで株価上昇にはずみがつくのかというと、市場は悲観的だ。「失われた33年」の日本株に慣れてしまったせいか、証券マンは総じて弱気だ。なに…
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証券業界の新潮流② 新参の若手投資家は日本株を買わない
前回は、若年層を中心に新規の証券投資口座が急増している背景を書いた。では、彼らはどこに投資しているのか。 もともと日本人は投資対象が自国中心の「ホームカントリーバイアス」が強いとされてきた。…
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証券業界の新潮流① 若手投資家の急増はなぜ起きた?
年の瀬なので、証券業界の新しい潮流について書きたい。一つは、個人による証券投資口座の開設数の急増だ。今年9月集計で、業界全体の証券口座総数は2876万。2年前からほぼ2割、約430万口座も増加してい…
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東証再編にすでに“うまみ”はない…1月11日まで待つべし
東京証券取引所の市場再編が目前に迫ってきた。来年の4月4日に1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4市場からプライム、スタンダード、グロースの3市場にくくりを変える。同時に東証株価指数(TOPIX)な…
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保有株がTOBの対象になった…どうするのが賢明なのか?
TOB(株式公開買い付け)の件数がこのところ増加している背景を前回は書いた。あなたの保有する株もTOBの対象になるケースが出てくるだろう。では、そうなった時、何を目安にどう対処したらいいのか。3つの…
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活性化するTOB(株式公開買い付け)には3種類あること、ご存じですか?
SBIと新生銀行の攻防など、連日のようにTOBが話題になっている。 TOBとは、「Take Over Bid」の略称で、「株式公開買い付け」のこと。これは買収する側が上場企業の株式を、あらか…
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衝撃走った東芝株の「スピンオフ」発表 今後の株価はどうなる?
経営再建中の東芝が会社を3分割し、それぞれが独立した上場企業になる「スピンオフ」を発表した。この“大改革”は評価されるのか、株価はどうなるのか――。 計画によれば、各事業のうち発電やエネルギ…
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金利が上昇しても株安にはならない 投資の教科書はもう古い
米国の10月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比6.2%と31年ぶりの大幅な上昇を記録し、インフレ懸念が再燃してきた。投資家は米国の金利動向を注視している。なぜなら、金利の上昇が連日最高値を更新し…
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新たなトレンド「ESG投資」って何? 個人投資家はどう向き合うべきか
「ESG投資」という言葉をよく聞くと思うが、その正体をどのくらい分かっているだろうか? ひとことで言えば、企業の財務と直接は関係ない環境(Environment)と社会(Social)、さらに企業統治…
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インフレの先行指数「CRB指数」を見逃すな
国内でサラダ油やパスタといった生活に密接な食料品の値上げが広がっている。大豆や小麦などの国際価格が高騰しているためだ。農産物に限らず、さまざまなコモディティー(商品)価格の上昇が続いている。前年同月…
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過去に学ぶ「総選挙の結果と株価動向」岸田自民党が政権維持or大敗したら…
8月23日付の本稿で、「衆院選期間中、株価は100%の確率で上がる」と、過去50年間データを示しながら、アノマリー(経験則)を紹介した。今回は衆院選の結果と株価の動きの関係について検証してみよう。1…
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今や“お宝”ではなくなった新規公開株 意外とリスクが高い理由
個人投資家に人気が高い新規公開株(IPO)は、必ず儲かるといわれてきた。上場前に取得できれば、上場日の「ご祝儀初値」で売却して利益を得られる可能性が高いからだ。 しかし近年、状況が変わってき…
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新規株式公開が活発だが…投資家の敵「上場ゴール」の見分け方
今年は株式相場が好調なこともあり、新規株式公開(IPO)が活発だ。年間で100社を上回り、2007年(121社)以来、14年ぶりの高水準となる可能性が高い。 ところで、「上場ゴール」という言…
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業績好調なのに…日本株はなぜ外国人投資家に不人気なのか
日本株は8月末から次期政権への期待などで急伸し、9月14日には日経平均株価は3万670円と、31年ぶりの高値をつけた。ただこの頃、一部の欧米投資家は、冴えない米国株を横目に急騰する日本株を、複雑な気…
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個人は機関投資家に勝てないのか? 彼らにだって“弱み”がある
株式投資において、プロの集団である機関投資家と一般の個人投資家ではどちらが優位だろうか。間違いなく、100人が100人、「機関投資家の方が断然優位」と答えるだろうが、本当にそういえるのか。下記のケー…
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「出前館」はなぜ増資しても株安にならず急騰したのか? 大きな要因は3つ
増資は一般的には、株主価値の希薄化を招くため悪材料であり、株安になるといわれる。特に発行株数が多く希薄化率(増加する株式の議決権数/増加する前の発行済み株式の議決権総数)が高い増資の場合は、一層その…