自宅1階に寄席を開業 「こんな使い勝手のいいゲストは…」
人気番組「笑点」名物、大喜利コーナーのレギュラーメンバーで知られる三遊亭好楽だが、落語家としての活動はあまり知られていない。一門が15人もいること、息子の王楽とは兄弟弟子だったこと、後輩の育成のため台東区の自宅1階に<池之端しのぶ亭>という寄席をつくったことなどである。
そこで今回は、好楽の落語家人生を語ってもらった。まずは、しのぶ亭をつくった動機から伺おう。
「あたしは今年72歳になります。気がついたら落語界では上の方になっている。自分の師匠をはじめ、兄弟子、先輩方、皆亡くなってしまった。そこで、皆さんへの恩返しとして自分に何ができるか考えたら、後輩を育てるために寄席をつくることだと思い立ったわけです」
6年前、自宅を新築するのに土地を探していたところ、地下鉄千代田線の根津駅から歩いて数分の場所に手頃な土地が見つかった。そこに3階建ての家を建て、2階と3階を住居に、1階をフローリングの寄席スペースにした。そして、2013年1月にオープンの運びとなった。
写真撮影のためしのぶ亭へ伺った。入ったとたん、見やすい客席とやりやすそうな高座が目に入った。