コロナにたたられる朝ドラ…「おちょやん」道頓堀編も短縮
今年のNHK連続テレビ小説は、本当にツイていない。2カ月遅れでスタートした「おちょやん」は今週から大阪・道頓堀に舞台が移り、地元商店会も一緒になって大いに盛り上がるはずだったが、新型コロナウイルス対策で、居酒屋、バー、キャバレー、カラオケ店などは夜9時までの営業時間短縮要請、「Go To トラベル」も対象外となり、人出もまばらと、出はなをくじかれてしまった。
「大阪のお母さんと慕われた役者、浪花千栄子の物語なので、NHK大阪の力の入れようは半端じゃありません。スタジオ収録とロケだけでは雰囲気が出ないと、京都・松竹撮影所の駐車場に、2カ月かけて、大正初期の道頓堀を再現した80メートルの巨大オープンセットもつくってしまいました」(テレビ雑誌デスク)
当時の写真や地図、雑誌の挿絵などをもとに、実存した劇場、芝居茶屋、中華食堂、写真館、雑貨店、すし屋、テーラーなどをそっくりにつくり、パン屋には人気だったあんパンもちゃんと並んでいる。交番の軒下に、糞の垂れたツバメの巣も取り付ける念の入れようだ。制作スタッフは「セットに入ると、後に日本のブロードウェーと言われる、100年以上前の芝居町にタイムスリップしたような気分になります。それもこのドラマの重要な見どころです」と言う。