村西とおる「くじけそうになったら這いつくばる私を見よ」
「コロナ禍でハッキリしたことは、いかにテレビが諸悪の根源であるかということです。人の不幸が蜜の味のテレビは視聴率稼ぎのために、朝から晩まで『コロナが怖い』『感染者が増えた』って大騒ぎしています」
村西とおる監督(72)はテレビの過剰なコロナ報道に一貫して激怒している。新型コロナウイルスよりむしろ失業と、失業による自殺者の急増を危惧する。
「800万いるという観光業者や飲食業者は度重なる自粛要請で、今日どうやって生きていくかと追い詰められていますよ。中小零細業者はトドメを刺されてしまっているんです。ウイルス自体は特効薬ができれば収まりますが、失業・倒産・廃業で経済が一度壊れちゃうと簡単に回復しません。専門家の中には4、5年かかるという人もいます。失業率が1%上がると2000人が死ぬといわれている。10月に失業率が3%上がりましたから、単純計算で6000人が亡くなってしまいます。そんな状態が4、5年続くとなると……何万人も死ぬことになります。この状況でもテレビは新型コロナで死者が3000人と大騒ぎしているんですよ」
■エネルギッシュな活力を忘れることなかれ
2020年11月の自殺者数は1798人。前年同月比で182人増加し、7月以降5カ月連続で増加している。監督は小池都知事の場当たり的な自粛要請が新型コロナ以上の犠牲者を出すことになると危惧している。
「特に働き盛りの人たちがコロナ禍で職を失って首を吊っています。女性の自殺率は前年比8割増と尋常じゃない。クリトリスにカットバンを貼るがごときことはおやめください。不感症になってはいけません。緊急事態宣言の時に小池都知事は何をやったんですか。レインボーブリッジを赤く点灯? ふざけるな! です。小池都知事は希望を失って絶望のふちにいる人たちに『くじけてはいけない、頑張ろう』と力強いメッセージで励ますのはもちろん、具体的な救出策を次々と打ち出さなくてはいけません」