公開40周年「E.T.」「少林寺」いま再びの名画の意義…昔から変わらぬ普遍的メッセージ
『E.T.』は、アカデミー賞では9部門にノミネート、ジョン・ウィリアムズによる名曲は作曲賞を受賞、その他、音響賞、音響効果編集賞、視覚効果賞も獲得。そんな本作も40周年を記念してアースデイの4月22日、一夜限りのトークショー付きの上映会を開催しました。
登壇したうちのひとり、日本語吹替版でエリオットの声を務めた声優・浪川大輔さんは、「公開時、映画館に行って立ち見で最後まで観て、E.T.を乗せて自転車で空を飛ぶエリオットのマネもしました」と言い、今回のイベントに参加できたことも感慨深い様子でした。
1982年当時は座席指定というシステムは存在せず、立ち見も可能、洋画に至っては吹替版は作られず、子どもたちも字幕で見るのが当たり前という時代でした。その後、浪川さんはVHS発売時に、テープを聞いたスピルバーグの意向でエリオットの吹替にキャスティングされ、吹替版は1988年に発売されました。
■時代を超えて夢を届ける名作『E.T.』
実はこの名作も時代と共に少し修正が加えられ、『E.T.20周年アニバーサリー特別版』製作時には、映像技術の発展による修正だけでなく、世相を反映させたセリフや子どもへの配慮がなされたのです。具体的には自転車で逃げるエリオットたちを追う警察官が持っている銃をトランシーバーに変更したり、子どもに向けてライフルを構えようとする警察官のシーンをカット、さらにはアメリカ同時多発テロを受けて「テロリスト」というセリフを「ヒッピー」に変更しています。