著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

居心地の悪さと謙虚さを残し 池松壮亮は上を向いて映画界を歩んでいる

公開日: 更新日:

 そんな原体験が、その後のスタンスを決定づけているのだろう。池松は「責任を伴わないお利口さんな言葉を発していても、次世代に問題が蓄積していくだけ」(INFASパブリケーションズ「WWD」24年9月5日)と考え、日本映画の現状を憂慮する言葉をたびたび口にしている。

「いい映画を作って届けるための合理性ではなく、いかにお金や時間をかけずに撮って多くの人に見せるかの合理性が重視されています。とても厳しい条件で、(キャストもスタッフも)いいパフォーマンスをするために時間と労力をかけられない状況にあります」(ムービーウォーカー「MOVIE WALKER PRESS」24年9月29日)と。

 加えて、絶対的な映画監督がいて、その下に作品や俳優・スタッフがいるような「手放しの作家主義の時代は終わった」のではないかとも語っている(ほぼ日「ほぼ日刊イトイ新聞」19年10月2日)。彼が理想とするのは「作品ファースト、その下に映画監督で、その下に俳優」(同前)という構図。

 かつて下を向いて歌っていた池松壮亮は、そのどこか居心地の悪さと謙虚さはそのままに、「自分たちの手によって向かう方向は決まると信じて、より良い方向を目指して未来に託したい」(文化学園文化出版局「装苑ONLINE」23年1月10日)と上を向いている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  3. 3

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  4. 4

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 5

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  1. 6

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  2. 7

    フジテレビ「中居正広氏に巨額賠償請求」あるか? 「守秘義務解除拒否」でウソ露呈

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    Kōki,『女神降臨』大苦戦も“演技”は好評! 静香ママの戦略ミスは「女優でデビューさせなかった」こと

  5. 10

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ