今度は二階堂ふみ 蜷川実花監督は邦画界「最強脱がせ屋」
7月に公開したばかりの「Diner ダイナー」が興収10億円を超え、ヒットメーカーぶりを見せつけた蜷川実花監督の、今年2本目となる新作「人間失格 太宰治と3人の女たち」が公開中だ。
生誕110周年となる太宰の晩年の人生をもとにした劇映画で、日本の映画女優を代表する各世代ヒロイン3人の共演と、それぞれの濡れ場が話題だ。気になる出来栄えについて映画批評家の前田有一氏はこう言う。
「蜷川監督らしい現実離れしたパンキーな色彩美術と、小説『人間失格』の創作で命を燃やし尽くした太宰治の破滅的な恋愛ドラマが意外にもマッチしています。16キロも減量して、病魔に侵された最晩年の作家を演じた小栗旬の演技も鬼気迫るものがあるし、3女優の配役もぴったりです」
物語は、表題作の創作秘話を、監督独自の解釈で描いたフィクション。人気作家の太宰(小栗旬)は、献身的な妻の美知子(宮沢りえ)と幼い子供たちがいる身でありながら、作家志望の静子(沢尻エリカ)、未亡人の富栄(二階堂ふみ)2人の愛人と関係を続けていく。そんな自堕落な生活の中で、かつてない傑作誕生の予感を追い続けるが……。