今年もドラフト本番前の“イス取り”ゲーム激化…一本釣り狙い「1位指名」公表が続出する気配
ドラフト前にドラフトが終わるかもしれない──。昨年同様、そんな雲行きではないか。
昨年はドラフトの前日までに9球団が1位指名を公表。「ウチが1位でいきます」と選手の名前を事前に公言することによって、他球団に手を引かせたい思惑があるからだが、今年も似たような空気が漂っている。
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■今年は大学生投手が人気
すでに広島が青学大の右腕・常広羽也斗の1位指名を公表。「26日の本番を前に、せきを切ったように1位指名を公表する球団が続出しそうな気配です」と、セ・リーグのスカウトがこう続ける。
「今年は大学生投手が人気。常広を筆頭に同じく青学大の下村、亜大の草加、中大の西舘、専大の西舘、大商大の上田、左腕では東洋大の細野、国学院大の武内、桐蔭横浜大の古謝らが1位候補です。大学選手権でチームを日本一に導いた常広の実力はアタマひとつ抜けているものの、それ以外の選手は大差ない。限られたパイを奪い合うことになるわけで、だったら事前に1位指名を公表することによって他球団を牽制、一本釣りに持ち込もうと考える球団がバタバタと出てくると思いますね」
阪神の岡田監督はドラフト前の指名公表に否定的。上位指名選手が事前に明らかになれば面白くないというのだが、各球団はそれ以上に戦略を優先するんじゃないかと前出のスカウトはみている。