経済ニュースの核心
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日銀が恐れる株価暴落とさらなる円安 金融引き締めに動けない理由
日本銀行の黒田東彦総裁は17日、現時点での金融引き締めや利上げは景気の下押し圧力になり「適切でない」との見解を示した。欧米の中央銀行がエネルギー価格の急騰などから相次いで利上げをする中、異次元緩和政…
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外資系企業に異例の巨額拠出…台湾TSMCらに最大4760億円の補助金交付が決定
半導体企業に補助金──と聞いてエルピーダメモリを想起した人も少なくなかろう。公的資金300億円をのみ込んだ挙げ句、2012年2月末、会社更生法の適用を申請して経営破綻した「日の丸」半導体メーカーであ…
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日銀総裁「ポスト黒田」の有力候補に浮上…対照的な経歴の「2人の名前」
いま金融界で密かに読まれている本がある。前日銀副総裁の中曽宏氏(東大大学院経済学研究科金融教育センター特任教授、大和総研理事長)が著した「最後の防衛線 危機と日本銀行」(日経BP日本経済新聞出版刊)…
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岸田政権「骨太の方針」で“格差拡大第2幕”へ…非現実的な資産所得倍増計画
フランスの経済学者トマ・ピケティ氏らが運営する「世界不平等研究所」(本部パリ)によれば、2021年世界の上位1%の超富裕層の資産は、世界全体の個人資産の37.8%を占め、下位50%の資産は全体の2%…
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株主総会ピークも分散化進む 休日開催やバーチャル開催が増える一方で“リアル”も復活
3月期決算企業の株主総会がピークを迎えようとしている。対象上場企業のうち先週末までに総会を終えたのは全社のトップを切って5月27日に開催したスマホ向け高機能フィルムのKIMOTOや豊田自動織機などわ…
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りそなHD東和浩会長退任 波乱万丈のバンカー人生「銀行はなくなってもいい」に込めた哲学
「金融サービス業として40年、いろんなことがありましたが、“自由に仕事をさせてもらって、個人的には、本当に楽しかった”というのが、素直な感想です」 6月24日の株主総会を待って取締役会長を退任…
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原油を巡る攻防「G7対BRICS」の様相…中東の産油国はどちらにつくのか?
欧米のロシア産原油の輸入禁止措置を受けて原油価格が高騰。米国ではシェールオイルの増産が加速、2022年12月の米原油生産は日量約1264万バレルと2月に比べて同100万バレル以上増える見通しという。…
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値上げラッシュで肥料高騰 キャベツや白菜など葉物野菜に影響か
まさに「値上げラッシュ」だ。電気代などのエネルギー価格に日用品、食品、飲料に家電製品などなど……。 信用調査会社の帝国データバンクによれば2022年中に値上げまたは値上げが予定されている製品…
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産経新聞のデジタル路線に拍車か 新社長はデスク経験のないデジタルファースト
産経新聞は5月24日、近藤哲司専務(62)が社長に昇格する人事を発表した。飯塚浩彦社長(64)は代表権のある会長に就く。6月24日開催予定の株主総会後の取締役会などを経て正式に決定する。近藤氏は長野…
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ロシア軍はウクライナ侵攻の象徴に…「Z」に込められた意味とその背景
ウクライナに侵攻したロシア軍の戦闘車両などに「Z」のマークが付いている。 今年4月18日、国営放送であるロシア1のニュース番組でロシア連邦軍による戦勝記念日のリハーサルについて報じた際、ニュ…
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紳士服チェーン「はるやま」創業家の姉弟が骨肉の争い 売り上げ激減で創業以来最大の危機
「治山正史氏に経営させていては立ち直れませんし、同氏が社内にいては改革が進みません」 姉の訴えには何やら悲痛ささえにじむ。 紳士服チェーン「はるやま」を展開する業界大手、はるやまホール…
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JR九州は工業デザイナー水戸岡鋭治サマサマ…豪華列車の旅は中高年の垂涎の的に
「友近・礼二(中川家)の妄想トレイン」(BS日テレ)が中高年に人気を博している。毎回、鉄道好きのゲストを迎え、理想の旅をひたすら妄想する新感覚な紀行番組だ。鉄道・温泉・グルメなどなど、取り上げられるコ…
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NY市場が世界大恐慌以来の株安記録 弱気相場入りで日本株から資金流出か
米国の相場格言に「5月に株を売れ」がある。先月初旬以来、当コラムで「リスクオフ」と何度も警告してきたが、先週末、NYダウは8週連続で下落した。1896年から算出が始まったNYダウの最長続落記録は8週…
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「投機的」水準に王手…東京電力HDを襲う“ズルズル格下げ”の行く末
東京電力ホールディングス(HD)内に静かな波紋が広がっている。格付け会社大手のS&Pグローバル・レーティングが先週、同社の長期発行債格付けの先行き見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変えたためだ。…
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山形県「きらやか銀行」公的資金申請の舞台裏 実態はコロナ特例を利用した借り換えか
じもとホールディングス(仙台市)傘下で山形県を主地盤とする「きらやか銀行」が13日、公的資金の申請検討開始を表明した。 同日、本店で記者会見した川越浩司頭取は申請の理由について、「コロナの影…
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資源高に国の借金…こんなにある円安要因、岸田首相講演にSNSでは「死に投資?」と揶揄も
岸田文雄首相は外遊中の今月5日にロンドンの金融街シティーで投資家らに講演、「インベスト・イン・キシダ」と日本への投資を力説し、「日本経済はこれからも力強く成長を続ける。安心して日本に投資してほしい」…
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ジェネリック大手「日医工」が私的整理申請 赤字が1048億円に拡大
後発医薬品(ジェネリック医薬品)を巡る品質不正問題が、業界大手3社の一角の経営破綻劇にまで発展した。日医工で、先週末に事業再生ADR(裁判外紛争手続き)を申請。主力行の三井住友銀行(SMBC)をはじ…
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「日本郵政」がゆうちょ銀、かんぽ生命の株を手放せないワケ
「郵政民営化法が改正されるかもしれない」 地方銀行の幹部はこう警戒する。 2012年改正の郵政民営化法では、国が日本郵政株の3分の1を持ち続ける一方、日本郵政が持つゆうちょ銀行、かんぽ…
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バイデン政権は中国に歩み寄るか? ウクライナよりインフレの抑制が重要課題に
ロシア・ウクライナ戦闘に関して、欧米報道や、それを丸のみする日本の評論家らは「西側、西側」と言うが、1991年に東西冷戦は終わっている。東側とは何を指すのか。共産主義陣営を封じ込めた「鉄のカーテン」…
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日産系メーカーがまたぞろ経営危機…大手自動車部品老舗の「河西工業」がADR候補に
曙ブレーキ工業を皮切りにサンデン、マレリホールディングスと続いてきた自動車部品大手のADR(裁判外紛争解決手続き)申請による経営破綻劇。そんな中、業界関係者らの間で「次のADR候補」ともっぱらなのが…