「中国経済」破綻か復活か 私はこう見る
-
<第6回>賃貸に住んでいる人は「負け犬」
中国の不動産価格は二極化している。1級都市と呼ばれる北京、上海、広州などの大都市は急騰が続く。1級都市・深センの新築住宅価格は今年1月に前年同月比で46・8%上昇となった。まさにバブルだ。 …
-
<第5回>北京、上海、深セン…1級都市の不動産は超バブル
中国の不動産バブルは崩壊か――。中国国家統計局は、不動産開発業者による2015年の土地取引の成約額を7622億元(約13兆3385億円)と公表した。前年比で23.9%減。不動産売買は確実に細っている…
-
<第4回>鉄鋼、石炭、アルミ 従業員の30%が失業の恐れ
中国経済の変調は、2008年リーマン・ショック後に投入した4兆元(約80兆円)の景気対策の後遺症によるところが大きい。 中国経済に詳しいNNAの岩瀬彰社長は言う。 「4兆元の景気対策が…
-
<第3回>贅沢品市場は壊滅
国の豊かさを測るとき、「1人当たりGDP」を用いることが多い。先進国と名乗るには1万ドルが必要といわれる。 中国はどうか。中国経済に詳しいNNAの岩瀬彰社長が言う。 「2010年の全国…
-
<第2回>景気下支え策もかすむ “異変”が重なった全人代
全人代は、16日に閉幕だが、今年は異変といえそうな出来事が重なった。 初日の5日に行われた李克強首相の「政府活動報告」は2時間近くにわたった。途中からなぜか李首相の額に汗が浮かび、ついには頬…
-
<第1回>中国経済 「失速」はしていない
中国、台湾、タイ、ベトナム、マレーシアなど10カ国・地域以上で、日系企業に向けた経済・ビジネス情報を発信するエヌ・エヌ・エー(NNA)の岩瀬彰社長に、今後の中国経済の行方を聞いた。 「今月5日…
-
<第4回>3月は習政権にとって正念場となる
今月5日に開幕した中国の全人代。李克強首相は、2016年度のGDP成長率を6.5~7%にすると発表した。 16~20年の第13次5カ年計画では年平均6.5%以上を目標に掲げ、交通網整備に年2…
-
<第3回>元安は中国株の下落に直結する
日本の国会に相当する中国「全人代」が5日に開幕した(16日までの予定)。 南シナ海における軍事施設の強化などで、国防費の伸びに注目が集まるが、人民元の安定も大きなテーマだ。 昨年8月…
-
<第2回>外貨準備高が2割も減少した異常
先月27日に閉幕したG20(中国・上海)では、共同声明に通貨政策が盛り込まれた。為替相場の過度な変動や無秩序な動きに警鐘を鳴らしたのだ。 昨年8月、中国は人民元の切り下げを実施したが、想定外…
-
<第1回>人民元は「前門の虎 後門の狼」
中国・上海で開催されたG20の財務相・中央銀行総裁会議は、中国に対する注文が少なくなかった。年初から続いた金融市場の混乱は、議長国・中国が震源地のひとつだ。 麻生太郎財務相は、「構造改革のプ…
-
<第4回>中国のGDP成長率 20年以降4%台に落ちる
習近平政権は昨年12月の中央経済工作会議で、「金融リスクの防止・解消」を打ち出した。そこには、赤字続きの“ゾンビ企業”を整理したい思惑がある。みずほ総合研究所アジア調査部中国室長の伊藤信悟氏が言う。…
-
<第3回>要注意債権含む不良債権比率5.4%
中国は2008年のリーマン・ショック後に4兆元(当時のレートで約57兆円)の経済対策を実施した。 ケタ違いの巨額投資に世界は度肝を抜かれたが、胡錦涛国家主席(当時)は、「中国の内需拡大は世界…
-
<第2回>住宅市場の二極化がクッキリ
2015年の中国GDP成長率は6.9%と25年ぶりの低水準に落ち込んだ。世界経済を牽引してきた世界2位の経済大国の失速は、世界を混乱させた。ここから先、中国経済の成長はさらに鈍化していくのか。 …
-
<第1回>「中国人の関心はモノからコトにシフトしている」
中国国家観光局は14日、今年の春節(旧正月)連休の旅行者動向を公表した。海外旅行先の1番人気は日本だったという。以下、タイ、台湾、韓国、オーストラリア、ベトナムと続く。国別の人数は公表していないが、…
-
<第4回>中小企業77万社が倒産危機
新たなチャイナリスクが急浮上してきた。中国では、景気減速の影響で鉄鋼製品やアパレル関連の在庫が積み上がっている。こうした製品が低価格で日本に輸出され、日本で“安売り競争”を引き起こす。その被害者は日…
-
<第3回>隠れチャイナリスク倒産激増の恐怖
2015年のチャイナリスク倒産(件数)は前年比1.6倍に膨れ上がった。今年は、中国経済の減速が鮮明なだけに、さらなる増加は避けられそうにないが、実は“隠れチャイナリスク”とも呼べそうな新たな危機が浮…
-
<第2回>「チャイナリスク倒産は15年の3倍になる恐れがある」
昨年10月、徳島県のアイリスという会社が倒産した。下着の製造販売を手掛け、ピーク時の1995年8月期には35億円近い売上高を誇っていた。 成長の原動力は中国だった。88年に上海や天津に生産拠…
-
<第1回>2015年チャイナリスク倒産 負債総額は前年の11.5倍
“チャイナリスク倒産”が日本経済に大ダメージを与えている。2015年の中国のGDP成長率は6・9%と7%を割り込み、経済減速が鮮明になった。中国依存度の高い日本企業の業績悪化は避けられず、倒産という最…
-
<第4回>爆買い対象は癒し、学び、医療にも
「『爆買い』後、彼らはどこに向かうのか?」の著者、中島恵さんが多くの中国人に取材して分かったのは、彼らが日本に来てもっとも感動するのは「ソフト」だということだ。中国も「ハード」では立派なホテル、レスト…
-
<第3回>爆買いは「モノ」から「ソフト」に変わっていく
「爆買い後、彼らはどこに向かうのか?」(プレジデント社)の著者、中島恵さんは中国経済が減速しても爆買いは続くという。この株の暴落ぶりを見ていると、にわかに信じられないが、中島さんも「そりゃ、炊飯器を何…