高学歴女子の“貧困連鎖”
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<第18回>32時間シフト制勤務と社内不倫で身も心も崩れ…
2000年に導入された介護保険制度の背景にあるのは、「2025年問題」。団塊の世代が75歳を越えて後期高齢者となり、未曽有の超高齢化社会への対策だった。 社会福祉法人や医療法人によって運営さ…
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<第17回>AV女優の約3割が介護関係者という現実
90年代後半にケアマネジャーやヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)などの介護福祉資格が設けられ、介護の担い手が地方自治体から民間へと移行した。市場原理が導入され、サービス業としての介護が、提供する…
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<第15回>父親の借金で貯金尽き 人気イラストレーターの転落
「国が貧困者を救済すべきか」という海外の調査で、「すべきではない」という回答はヨーロッパ主要国が8~9%、アメリカは28%。これに対して日本は38%とダントツで、先進諸国の中で弱者に一番冷たい国だ。 …
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<第14回>授業中に学生に菓子を配ったとして准教授を首に
大学の教員間に、年収の格差が現存する。 非常勤講師の年収は約300万円だが、専任講師になると600万円以上だ。だが、時には専任講師も大学の気まぐれによって解雇され、貧困の危機にさらされること…
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<第13回>普通のOLになっていればよかったの?
「スマホの恋愛ゲームの制作に携わりたくて、ITベンチャーに就職しました」と、東京六大学のひとつである大学出身のクリエーター、立川真美さん。 ところが、12時間以上の長時間勤務で、休日もほとんど…
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<第12回>共働き“別財布”夫婦のなれの果て
高学歴女性の貧困の連載ルポを通じて、3つの「ない」に気づかされる。 1つは、「収入がない」(不安定)、2つ目は「貯蓄がない」(飢餓状態)、そして見えやプライドによって貧困の状況を「誰にも言え…
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<第11回>バイト代15万円で家賃10万円のマンション暮らし
首都圏の超名門女子中高一貫校を経て、難関の美大をトップクラスで卒業した長尾妃奈子さん。 背中まである漆黒のロングヘアに、物静かなたたずまい。時折、手を組みながら、ぽつぽつと人生初の大きな挫折…
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<第10回>大学非常勤講師の収入は月4回の授業で2万4000円
お茶の水女子大大学院博士課程を修了後、複数の大学の非常勤講師を担う大理さん。セミロングの古風な顔立ちの大理さんは、「高学歴女子の貧困 女子は学歴で『幸せ』になれるか?」(光文社新書)の共著者のひとり…
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<第9回>乳がん治療のため退職。生活保護に駆け込んで…
「乳がんを患ってから、私の人生は一変しました」と語るのは、都内ミッション系大学出身の衣川恵美さん。小麦色の肌にショートカットの恵美さんは、見た目が5歳以上も若い。 卒業後は有名ブランドのアパレ…
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<第6回>経済的DVの夫は発熱した子供の医療費すら渋った
セレブ婚活がきっかけで年収2000万円の夫とデキ婚した元国際線のキャビンアテンダント(CA)の祐子さん。湾岸のマンションに住み、誰が見ても人生の勝ち組だ。 ところが、夫からの生活費は、光熱費…
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<第5回>経営者と結婚 湾岸マンションに暮らす元国際線CAの現実
「結婚するまで夫の経済感覚を知らなかった。子供のためにもっと早く離婚していればよかった」 こう語るのは、元国際線のキャビンアテンダント(CA)で主婦の祐子さん、35歳。国立大学を卒業後、航空会…
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<第4回>実践女子大卒の祖母も仕事は食堂の賄い婦だった
大阪大学大学院中退当時(2002年)は就職氷河期とあって、「正社員は難しい」と悟った栗田隆子さんは、非正規雇用で働いた。 厚労省管轄の国立医療関係の研究所で派遣社員の契約が3年未満で切れてか…
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<第3回>最初の仕事は時給1200円…高い学力は敬遠される
「これまで最高年収は300万円。それも一瞬ですね」 ふっくらした体つきで丁寧に語るのは栗田隆子さん。「高学歴女子の貧困~女子は学歴で『幸せ』になれるか?」(光文社新書)の共著者のひとりである。…
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<第2回>出会い系で助けてもらうには“苺以上”の値段です
高学歴だが、生活力のない男と結婚した主婦・春奈さん。 会社の経営悪化が続いた夫は、ついに会社を畳んだ。だが、就職したものの、立て続けに倒産に遭い、そのため春奈さんは時給1000円の飲食店で働…
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<第1回>地方の名家、お嬢さま大卒の主婦が体を売った理由
「もうじき、47歳です」 カールトン・スリム・メンソールを吸いながら、明るく挨拶をする春奈さん。170センチの長身で、背中までの黒いロングヘアにスレンダーなスタイルは、日本を代表するモデルを彷…