もう一度時代劇を…太秦に行っても知らない人が多くなった
2011年の「水戸黄門」終了をもって、テレビの地上波レギュラー枠から時代劇が消滅してしまった。
だが、テレビとは違い、映画のスクリーンでは「のぼうの城」「超高速!参勤交代」「花戦さ」など根強い人気がある。「時代劇については、誰かがやり続けなければ」 松平はこう厳しい顔つきで語る。師匠の勝新太郎をはじめ、時代劇で生きてきた先輩たちにも申し訳が立たないのだ。
そして5月25日に待望の映画「武蔵―むさし―」(三上康雄監督)の公開を控える。松平は佐々木小次郎に扮し、自慢の剣をふるう。すでに海外での配給も決まっており、世界中で時代劇は愛されている。
「やっぱり時代劇が好き。もう一度やってみたいという気持ちは、もちろんあります。『暴れん坊将軍』もできれば続編をやってみたい。単発スペシャルでも構わない。ただ、時代劇を復活させるには、越えなくてはいけないさまざまなハードルがあります」
ご多分に漏れず、松平も活躍の場を現代劇や舞台に移行させているが、3年前にはCS時代劇専門チャンネルで「池波正太郎時代劇スペシャル 顔」の主役を演じ、2年前のNHK大河「おんな城主 直虎」の武田信玄役も好演していた。