日本経済一歩先の真相
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巨大地震が断ち切った首相の弓矢の「弦」
日本の大手製造業が、いかに熊本の工場に部品供給を依存していたか。大きな余震が今なお続く熊本地震はその事実を改めて浮き彫りにした。 トヨタ自動車は系列のアイシン精機の子会社工場が被災し、ドアの…
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前途ある若者を狂わせた安倍政権のカジノ推進
ひとりの若者の人生を狂わせるに値するペナルティーだった。日本バドミントン協会は闇カジノに出入りしていた桃田賢斗選手に、日本代表指定解除と無期限の試合出場停止処分を科した。 桃田選手を闇カジノ…
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財政破綻と戦争リスクを将来世代に残すな
3月の日銀短観はとにかくヒドイ数値だった。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でプラス6となり、3カ月前の調査より6ポイントも悪化した。悪化幅は3年3カ月ぶりの大きさ。1桁台となる…
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戦略なき浪費内閣が閉ざす財政健全化の道
2016年度予算案が成立した。96兆7000億円余りとなる一般会計の総額は過去最大となり、安倍政権の誕生後、実に4年連続で歳出額は過去最大を更新した。その中身たるや、アレもやる、コレもやるというテン…
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無知な日銀総裁と身勝手首相では不幸だ
いやはや、驚いた。日銀の黒田総裁はグローバル時代を理解していないらしい。黒田総裁が無知をさらけ出したのは、国際金融経済分析会合の初回の席。ゲスト参加した米コロンビア大のジョセフ・スティグリッツ教授に…
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賭博まみれの巨人に似た政権内部の荒廃
巨人軍がヒドイことになっている。昨年秋に3選手が野球賭博に参加したことが発覚し、無期限追放処分を受けたのに、今ごろになって新たにもう1人、一軍投手が野球賭博の参加を認めた。 かと思えば、自チ…
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何を改革すべきか分からない現政権の困った姿
安倍首相が国会審議で、アベノミクスの成果をやたらと強調しているが、「一進一退を続ける日本経済の再生にアベノミクスはあまり大きな成果をあげていない」と酷評したのは、米国の経済情報サイト・ブルームバーグ…
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景気循環はもはや死語…終わりなきグローバル不況が始まった
世界は今、グローバルな構造的大不況の入り口に立っている。その象徴といえるのは、目ぼしい成果が何ひとつなかった先週末のG20だ。景気減速のグローバル連鎖に太刀打ちできない国際情勢を雄弁に物語っていた。…
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今の時代に実現不能 同一労働同一賃金
安倍首相がしきりと「同一労働同一賃金」を前面に打ち出している。23日の1億総活躍国民会議でも有識者による検討会を設け、具体的な法制度の在り方などを検討するよう指示を飛ばした。 安倍首相が訴え…
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マイナス金利導入は金融恐慌の入り口
終値で1000円を超える上げ幅は「奇策」が始まる前日に記録された。週明け15日の東京株式市場は終日全面高の展開となり、平均株価は一時1200円以上も値上がりした。この急激な株高は、マイナス金利の適用…
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官製バブルますます膨張 はじけた始末は誰が取る
黒田日銀が導入に踏み切ったマイナス金利により、民間銀行の資金運用や個人投資などあらゆるマネーが株式市場に向かうに違いない。官製の株バブルはなおいっそう膨らむだろうが、景気の実態が伴わなければ、いずれ…
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ヤクザ稼業と大差ない政治家のタカリ
甘利大臣がキチンと説明できるかどうかはともかく、今回の賄賂疑惑が改めて浮き彫りにしたのは相も変わらぬ“口利き政治”の横行である。 週刊文春の記事を読んでアキレたのは、政治家が市井のイザコザに…
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「1票の格差」が映し出す問題から目をそらしてはいけない
総選挙のたび、最高裁に「違憲状態」と指摘されてきた「1票の格差」の問題。その是正のため、衆院選挙制度のあり方を検討してきた有識者調査会が、大島理森議長に答申を提出した。 問題は小選挙区の新た…
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グローバル乱戦の幕開けに好戦首相は不幸だ
新年早々、混迷を深める国際情勢を見るにつれ、「グローバル乱戦」の時代がいよいよ始まったのだな、といった感慨に襲われる。 昨年は「戦後70年」としきりに言われたが、そのうち45年は東西対立の時…
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今年は丙申 干支から占う2016年の行方
新年の干支は、「丙申」である。これは、どのような年を意味しているのか。 安岡正篤さんの著書「干支の活学」(プレジデント社刊)によると、「丙」という字は〈陽気が囲いの中に入る、つまり物は盛んに…
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これからの70年を暗い道のりにしないために
今年の世相を表す漢字に「安」が選ばれた。「安」保法案で憲法解釈をガラリと変え、やりすぎ政治が多くの人々に不「安」をもたらした。まさに「安」倍首相のやりたい放題だった年を象徴する一文字である。 …
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安倍政権 必死のバラマキも先行き不安には「焼け石に水」
やはり、7~9月期のGDPの上方修正はぬか喜びに過ぎないようだ。12月の日銀短観の主要結果は前回9月調査からほぼ横ばいだった。メルクマールとなる大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス12、非製造…
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算入改定GDP「水増し」を憂う
何がナンでも、リセッション(景気後退)入りの汚名を拭い去った印象だ。7~9月期の実質GDPが2次速報値でプラスに転じた。伸び率は前期比年率1.0%増。先月の1次速報値の0・8%減から大幅な上方修正で…
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弱者イジメの安倍自民は「中食」さえ知らないのか
安倍政権と自民党は、弱者イジメがよっぽど好きらしい。 2017年4月からの消費税率10%への引き上げ時に導入する軽減税率の対象の線引きを巡り、公明党とつばぜり合いを続けているが、あまりにも庶…
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さらなる賃金格差を招く内部留保課税
月内にまとめる緊急経済対策の目玉に「企業への賃上げ要請」という強権発動を掲げる安倍政権にも呆れるが、今の自民党内の発想にはつくづくア然だ。若手・中堅議員の間で企業に一段の賃上げや設備投資を促すため、…