日本経済一歩先の真相
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標的は個人から報道機関に
時の政権にとって都合の悪い人物をメディアから排除する。そんなシステムが、この国には厳然としてあるようだ。 5年半に及ぶ長期政権となった小泉内閣時代のころ。当時、竹中平蔵大臣が旗振り役を務めた…
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首相は「戦争立国」を目指しているのか
通常国会の会期が9月27日まで延長された。95日間もの延長幅は戦後最長だそうだ。いくら日本中の憲法学者から「違憲」と批判されても、この国会で何としても安保関連法制を成立させたい。そんな安倍首相の強烈…
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戦争法案と表裏一体の派遣法改悪
安倍政権が別名「正社員ゼロ法案」の“改悪”派遣法の成立をやたらと急いでいる。与党は19日にも衆院厚労委で採決を決行し、当日中に衆院本会議に緊急上程するつもりだが、なぜ強引な国会運営を冒してまで「生涯…
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義務教育は「人材」より「人間」育成に力を入れよ
また、10代の少年たちによる陰惨な犯行だ。愛知・刈谷市で高1男子が集団リンチを受け、深夜の川を「もう無理」と言うまで泳ぐことを命じられ、溺死した事件。逮捕された14~16歳の少年3人の動機は、被害者…
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個人情報守れぬ政権に「国民の安全」語る資格なし
日本年金機構がやらかしてくれた。職員のパソコンがサイバー攻撃を受け、現時点で125万件もの個人の年金情報が流出。うち55万件は内規に反してパスワード設定を怠り、誰でも開けられる状態だったというから、…
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空き家は潰せばいいってもんじゃない
倒壊の恐れがある「空き家」を市町村が強制的に撤去できることなどを盛り込んだ特別措置法が、今週火曜に全面施行された。 特措法の施行により、市町村の法的強制力は飛躍的に強化された。市町村が老朽化…
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橋下は辞めても二重行政の解消は止めるな
橋下徹・大阪市長が提唱した、いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票がホンのわずかの差で否決された。 この結果を受け、橋下氏は今年12月までの任期を全うした上で政界から退く意向を表明したが…
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富国強兵政策で日本の国力は衰退する
自民・公明両党が与党協議で、安全保障法制を構成する関連法案について正式に合意した。 新法の「国際平和支援法」と、自衛隊法など10本もの安保関連の改正法を束ねる「平和安全法制整備法」の2本立て…
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グローバル・デフレの時代を生き抜く知恵が政権にあるか
日銀が先週、半年に一度の「経済・物価情勢の展望」を公表し、2%の物価目標の達成時期を従来の「2015年度中心」から「16年度前半」に後退させた。それでも、黒田東彦総裁は「できるだけ早期に実現する」と…
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技術流出にトドメ刺す自衛隊の米軍一体化
安倍首相の訪米中に、日本政府は外務・防衛担当閣僚会合で「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の改定を米政府に「国際公約」してきた。 新ガイドラインでは、自衛隊の米軍への協力範囲について…
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日本の「家父長」気取る首相の「言葉狩り」
この1週間も、日本の民主主義がガラガラと崩れ落ちる音が鳴りやまなかった。 安倍自民党は先週金曜、放送法の停波命令をチラつかせ、テレビ朝日を恫喝した。「報道ステーション」における元経産官僚・古…
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投票を尻込みさせる野党が民主主義を壊している
統一地方選の前半戦で、安倍自民は議席数を大幅に増やした。26日投開票の後半戦も推して知るべし。投票箱を開ける前から、すでに勝負あったというムードだ。 前半戦の結果を受け、安倍首相は「与党に力…
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米中通貨戦争にのまれる国際社会
世界の通貨史が今、大転換期を迎えている。中国が主導する「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の年内創設は、「中国元」が「米ドル」から基軸通貨という覇権の座を奪おうとする狙いがある。国際社会が米中両国…
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「地方創生」掲げる政権の「沖縄潰し」の大矛盾
これが「地方創生」を掲げる政権がやることなのか。米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、沖縄県と敵対する安倍政権の姿を見ていると、つくづく、そう思えてならない。 沖縄県の翁長雄志知事が政府に辺野…
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世の中から希望を奪う政権の「賃下げ」政策
この先、日本の労働賃金が上がることはないのではないか。そんな思いすらよぎってくる。 連合がまとめた今年の春闘の1回目の回答集計によると、ベアと定昇を合わせた賃上げ率の平均は2.43%と、昨年…
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格差拡大を推し進める「官製春闘」のおぞましさ
トヨタはベア4000円、日産はそれを上回るベア5000円――。最大のヤマ場である「集中回答日」を過ぎた今年の春闘は連日、景気の良い話が新聞紙上を賑わせていた。 今年も昨年に続き、安倍首相が率…
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極東の緊張に欧州を巻き込むな
「過去の総括が和解の前提になっている」 同じ敗戦国の女性リーダーの「助言」は、好戦的野望を隠さない日本のトップにどう響いただろうか。 今週来日したドイツのメルケル首相が首脳会談の場で、…
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黒田日銀は国民生活も世界経済も見えていない
総務省が先週発表した1月の消費支出の数値には愕然とした。1世帯(2人以上)当たり28万9847円は実質で前年同月比5・1%減。昨年は消費増税前の駆け込み需要があったとはいえ、昨年4月の増税以降、10…
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ギリシャの比ではないこの国が抱える「爆弾」の威力
世界は今、いくつもの「時限爆弾」を抱えている。なかでも破裂寸前なのは、ギリシャの金融支援問題である。EUは今月末に期限が切れるギリシャ支援を4カ月延長することで基本合意した。ギリシャの財政破綻は当面…
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零細農家を根こそぎ滅ぼす農協改革
安倍政権がデフレ下で凍結してきた年金抑制策「マクロ経済スライド」を4月から初めて実施する。この先、年金支給額の伸び率は物価上昇率より低く抑えられる。世界史上例を見ない急速な少子高齢社会を考慮すると、…