スクープドッグ咆哮記「三軒茶屋駅暴行殺害事件」編
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<最終回>「てめえらマスコミのせいでこっちは迷惑してんだ。ぶっ殺すぞ!」
出頭した少年4人は、それぞれの証言が食い違い、また少年法で守られる年齢ということもあって、世田谷署は慎重に捜査を進めるという見解だった。 4人のうちA(とび職)とD(専門学校生)の2人は「自…
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<第4回>「つらかったのは75歳になる母親に伝えることでした」
病院で会い、後日あらためて取材に応じてくれたのは被害者、牧顕さんの長兄・牧廣さん。危篤の連絡を受け、鳥取の倉吉から駆け付けた。 「つらかったのは、75歳になる母親に伝えることでした。言い出せな…
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<第3回>「同じ車両にいたんです。牧さんは私の斜め向かいに座っていました」
田園都市線の目撃情報探しを連日続けていたが、有力な情報は得られなかった。警察が配布した手配チラシにはジャージー姿などの服装は描いてあったが、顔はなかった。始発から終電までずっと聞き込むのは肉体的にも…
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<第2回>他人には無関心という“都会の死角”をどう突破するか
ゴールデンウイークの初日、田園都市線・中央林間行き列車は家路に戻る乗客で満員だった。 「足があたった」「あたらない」。チェースマンハッタン銀行勤務の牧顕さんは4人の少年と口論の末、その集団から…
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<第1回>「人の命を何だと思っているんだ。大事な弟の命を返して欲しい」
「犬や猫じゃあるまいし、弟がどんなに酷い仕打ちを受けたかと思うと、悔しさでいっぱいです。単なる事故ならばまだあきらめもつく。しかし、こんな理不尽な事件で命を落とすなんて、本当に犬死にじゃないですか。冷…