野田義治「新・巨乳バカ一代」
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70年代初頭・横須賀でしかみられないスカジャンやスカジル
「スカジャン、僕らも着ました。横須賀はアメリカの雰囲気、ハイカラですよ。かっこよかった」 巨乳マイスター野田義治がわが青春時代を回想する。 スカジャンとは、横須賀ジャンパーの略。 …
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歌舞伎町からやってきた野田にとって六本木は異国だった
「六本木の遊び人たちとは接触はありました。でもなんかこれは違うなと思いました。僕はそれよりも成城のほうで遊んでましたから。あちらのお坊ちゃまたちとお付き合いするっていうのがすごく楽しかったんですよ。た…
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「僕にとって歌舞伎町は庭」よその街から戻るとホッとした
「バンドによって店の混み方が違っていたんじゃなくて、金土日の週末が混んでたんです。あの当時は遊び場がなかったから、未成年者も含めてみんな店に来てたんです。柄がいいのもわるいのも、遊び場として集まるんで…
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GS頂点の1968年 “失神”オックスはうまいとは思わなかった
「GSの連中はよくモテました。なんでそんなにモテるの? っていうくらい、いい女が来ましたからね。文化人や最先端を行ってるファッション関係者、スチュワーデス、遊び人。私は夜の世界で生きてきたけど、あんな…
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伝説のディスコの支配人だった野田はGSブームのど真ん中に
1967年から68年にかけて列島を熱狂の渦に巻き込んだグループサウンズ(GS)ブーム。 ブルー・コメッツ、スパイダース、ジャガーズ、タイガース、テンプターズ、ヴィレッジ・シンガーズ、オックス…
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GSブーム絶頂期 野田は歌舞伎町ディスコで支配人を務める
「野田(義治)さん、もっと怖い人かと思ったら、意外と緻密で世話好きなんですね」 お笑い関連ライブ・プロデューサー、放送作家の山中伊知郎が語り出した。 彼は個人で出版社・山中企画を設立し…
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硬派だった野田青年「19まで童貞。筆おろしは風俗の人」
酒にたばこにケンカ。 夜の新宿名物をさんざ味わった野田青年だったが、たったひとつ問題があった。 それは――。 「童貞だったんです(笑い)」 いぶし銀のような低音は当時か…
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キックの鬼 沢村忠は明治通りで一般人にボコボコにされていた
「うちの店でブッキングして呼んだのはオックスやズー・ニー・ヴーといったGSが主だったんだけど、1969年ごろになるとGS人気がガクンと落ちて、呼んだとしても客が入らなかったり、喜ばなくなったりしたんで…
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ゴーゴークラブへのGSのブッキングがきっかけで芸能界へ
野田青年がアルバイトしていた1960年代後半の歌舞伎町。 人がやっと1人通りぬけられるほどの雑居ビルの狭間。 何げなくのぞき込むと、暗がりに光るモノがあちこちに無造作に投げ捨てられて…
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ソープランドの女性に一番評判が悪いのは酔っ払いの客
「オレ、酒ぜんぜん飲めないから」 よく通る低音にいぶし銀の魅力の口髭、がっしりした体格。 酒豪を思わせる野田義治であるが、意外なことに下戸なのだ。 「アルバイトしていた雑誌販売の…
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かつての新宿は行き場のない若者を受け入れる街だった
「えっと、新宿騒乱事件って何年でしたっけ? 1968年? オレ、電信柱にのぼって学生と機動隊がやりあうのを見てたから。いまのアルタあたりで」 巨乳マイスター野田義治の青年時代は新宿とともにあっ…
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昔の“ヒモ”の多くはヤクザかヤクザもどきが多かった
「昔ね、アルバイトしてたときはソープのヒモの生活見ててうらやましいなと一瞬思ったけど。でもそのヒモの話きくと、こりゃ無理だわオレにはってなりましたよね(笑い)」 あまたの巨乳美女を発掘、育成し…
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1960年代後半 「闘争」とは男たちの最大の娯楽だった
東洋最大の殷賑地帯、新宿・歌舞伎町。野田青年がバーテンダーやディスコのボーイをしていた1960年代後半、歌舞伎町はいまよりも危険な街だった。 横須賀港に寄港してつかの間のバカンスを味わおうと…
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ケンカの極意は「1回殴り始めたら死ぬ寸前までやること」
「歌舞伎町の不良連中がケンカの仕方っていうのを教えてくれたのね。素手のとき、どうやって戦うのか? ケンカの強かった水商売の男が、“人間、一番弱いとこ教えてやるよ。耳と鼻だよ。耳つかんで引っ張りまわして…
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ベトナム戦争真っ盛り 米兵らは新宿で数々の無法ぶりを…
新宿・歌舞伎町のバーで働いていた野田義治は、料金未払いの黒人兵に支払いを求めたら、いきなり殴りかかられた。 首を絞められ気が遠くなりながらアイスピックを握ると、黒人兵の額に突き刺した。 …
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67年夏 歌舞伎町でアイスピックを握り黒人兵の額に刺した
大きな岩のような黒人米兵が野田義治に襲いかかってきた。 拳を振り回し、何度か野田の顔面にヒットした。 野田は必死に逃げる。 黒人兵が野田の首を絞めてきた。 気が遠のく…
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「全裸監督」の想像をはるかに超えた仕上がりに感動
会場に黒木香がいる? 村西とおる監督作品「SMぽいの好き」で共演した横浜国立大生の黒木香は完全に引退したのかと思ったら、まさか「全裸監督」完成打ち上げの会場に? いや、彼女は黒木香…
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女の裸は週刊誌のグラビアか映画館で楽しむしかなかった
「やっぱりオレの役は福山雅治しかいないだろう。どう?」 なんと村西とおるは、山田孝之もNetflixもよく知らなかったのだ! いまや既存の映画体制を崩す勢いのNetflixが選んだのが…
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村西とおるの半生はまるで「ジェットコースター」のようだ
村西とおるがダイヤモンド映像グループを統率し、黒木香、沙羅樹、卑弥呼、田中露央沙、乃木真梨子といった専属女優を雇い、巨万の富を築きながら、放漫経営がたたり、崩壊。村西とおる自身で50億円の負債を背負…
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野田義治と共に一時代を築いた村西とおるの半生がドラマ化
拙著を原作にしたNetflix「全裸監督」が先週8月8日から世界配信された。 おかげさまで大ヒットになっているようだ。 この本、太田出版から刊行されたのが2016年秋。ハードカバー、…