緊急連載 尖閣諸島“開戦”前夜
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<8>今こそ「戦略的臥薪嘗胆」さもなくば尖閣諸島に五星紅旗が翻る
「戦略的臥薪嘗胆、それしかない」 外務省高官は力なく呟いた。臥薪嘗胆とは大日本帝国が日露戦争で勝利し、遼東半島の割譲を受けながら、仏独露の三国干渉によって割譲を断念させられた際に、臣民が肝に銘…
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<7>米報道官の誤発言が物語る 尖閣は米国に喫緊の外交問題ではない
狂乱のトランプ政権が大混乱の末、終わりを告げ、米国は戦略調整の真っただ中にある。特に前大統領・トランプが火をつけた米中貿易戦争の中で滅多やたらと打ち出した対中制裁の諸政策の調整に躍起である。そうした…
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<6>日米安保5条に「米国に尖閣防衛の義務がある」とは一言も書かれていない
米ワシントンの安全保障研究機関「戦略予算評価センター」(CSBA)が昨年5月中旬にまとめた「日本の海洋パワーに対する中国の見解」は日中間の防衛力・戦力に関して次のように指摘している。 ・総合的…
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<5>領土的係争の際の決め手は「実効支配」しかない
尖閣諸島は同床異夢ならぬ“同島異夢”の波間に漂っている。中国は尖閣棚上げ論に立ち、日本の国有化によってこの合意を一方的に破ったと強硬姿勢に走り、これに対して日本政府は依然として棚上げ論は外交文書に残…
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<4>中国の強硬姿勢は「日本が棚上げ論を破った」から始まった
1972年9月29日、北京での日中国交正常化交渉が難航の末に妥結した。北京入りの前、総理・田中角栄は公明党ルートなどから正常化交渉では戦時賠償と尖閣問題は取り上げないとの確約を得ていて、その筋書き通…
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<3>「双方自制を」日中政府間で取りかわしたとされる“黙契”
第一桜丸と恵美丸は昨年6月、今年2月と尖閣水域に出漁しているが、第一桜丸オーナーでチャンネル桜社長の水島総は乗船を許されなかった。水産庁、海上保安庁に純粋な漁労ではない、との理由から6月には乗船直前…
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<2>「真相不明の一部漁船」中国の王外相が昨秋の会見で謎かけ
第一桜丸と恵美丸は2月5日夜、尖閣領海での操業に出漁。その直前の様子を6日付「八重山日報」が伝えている。 「八重山漁協所属の『恵美丸』『第一桜丸』が5日午後8時ごろ、石垣市の登野城漁港から尖…
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<1>中国海警法成立 八重山漁港所属の漁船が執拗に追尾される
中国は海警局艦艇に武器使用を認める海警法を2月1日に施行し、施行後の1カ月間に中国海警局艦艇が6日にわたって領海に侵入、このうち5日間3回にわたって操業中の日本漁船を追尾した。日本が上陸阻止に向けて…