どうする、どうなる「日本の医」
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日本で新設される感染症の「司令塔」はバイオテロに対応できるのか
政府が首相直轄の「内閣府危機管理庁」を新設する。パンデミック時の司令塔の役割を期待するらしい。好意的に報じているマスコミもあるが、私は問題ありと考えている。それはバイオテロへの配慮が皆無だからだ。 …
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コロナ感染防止効果はせいぜい2割なのに…なぜ日本人はマスクを外さないのか
なぜ、日本人はマスクを外さないのか。「他人の目が気になる」などの民族性を指摘する声もあるが、理由はそれだけではない。マスクの効果について、正確な情報が国民に伝えられていないことも大きい。 実…
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「4回目ワクチン接種」“先進国”イスラエルに注目、高齢者だけでは不十分だ
5月25日から、60歳以上を対象に新型コロナワクチン接種の4回目接種が始まった。このやり方を見て、筆者は我が国のコロナ対策の迷走は止まりそうにないと感じる。それは国民より国家の都合を優先しているから…
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感染拡大のポイントは空気感染だ 日本のコロナ対策は変わらなければならない
ゴールデンウイーク(GW)が終わった。政府や周囲の専門家は、人流増が感染を拡大させることを強調するが、果たして本当だろうか。 私が調べた限り、そのような事実はない。一昨年の春の流行のピークは…
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追悼・宮澤保夫氏…日本の医療と3.11被災者を支えた偉大な教育者
日本の医療は、志ある多くの人々によって支えられている。その一人が星槎グループの創業者である宮澤保夫氏だ。3月23日、その宮澤氏が亡くなった。享年72。その功績を紹介したい。 まずは、星槎グル…
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感染対応策は「諸刃の剣」 過度な自粛が高齢者の健康を悪化させる
新型コロナウイルス(以下、コロナ)の春の流行が始まった。感染対策の強化が議論されている。実は感染対応策は諸刃の剣だ。最近、このことを考える上で示唆に富む論文が公開された。ご紹介したい。 それ…
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コロナ収束後に世界の医療はこう激変する そして日本は置いてけぼり
3月14日、仏政府は、飲食店でワクチンの接種証明提示が不要になるなど、ほぼ全ての規制を撤廃した。同様の動きが世界各国で進んでいる。コロナが収束すれば、世界の医療は激変する。本稿でご紹介しよう。 …
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「塩野義」と「ファイザー」…医師はどちらの「コロナ経口薬」を使うか
2月25日、塩野義製薬は、コロナ治療薬(S-217622)の承認を厚労省に申請した。同社は、軽症、中等症の感染者69人を対象とした臨床試験で、「速やかにウイルス力価およびウイルスRNA量を減少」させ…
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4月、5月が最適か…ワクチン3回目接種を急ぐ必要はない根拠
日本の追加接種が遅れている。2月13日現在、接種を終えたのは、国民の9.5%にすぎず、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国で最下位だ。 追加接種はオミクロン株対策に有効だ。2月1日、米ロ…
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日本のコロナ検査キット不足は厚労省が抑制してきたから 海外とは雲泥の差
コロナ検査キットが不足している。科学技術立国を誇ってきた日本で、なぜ、検査キットが不足するのだろうか。それは、厚労省が強い意志で検査を抑制してきたからだ。 政府は検査体制を強化してきたという…
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政府のコロナ対策強化には賛同できない 高齢者の進んだ日本では“もろ刃の剣”
オミクロン株の感染が拡大している。政府は、1月6日の沖縄、広島、山口県を皮切りに、19日には13都県にまん延防止等重点措置を拡大することを決定した。 【写真】この記事の関連写真を見る(15枚)…
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これは朗報なのか…進行胃がんへの「オプジーボ」投与が波紋
「なぜ、こんな臨床試験結果で承認されるのでしょう」 知人の外科医からメールをもらった。彼が懸念するのは、11月25日、オプジーボが治癒切除不能の進行胃がんの1次治療に適応拡大されたことだ。これ…
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空港検疫をなぜ「抗原検査」から「PCR検査」に変更しないのか
オミクロン株の感染が世界中で急拡大している。本稿では水際対策について論じたい。 11月27日、日本政府は南アフリカと周辺5カ国からの入国者に10日間の待機措置を課し、30日には、全ての外国人…
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日本のコロナ対策が迷走したのは「医療」を制限し「公衆衛生」を優先したため
北半球が冬を迎え、先進国でコロナの流行が拡大している。落ち着いているのは日本くらいだ。これはワクチン接種が遅れたため、多くの国民が接種から時間が経っておらず、免疫が残っているからだ。けがの功名にすぎ…
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イスラエルに学ぶ「コロナ第6波対策」 最優先すべきはワクチンの追加接種だ
コロナ第6波対策で最優先すべきは何か。それはワクチンの追加接種だ。本稿で解説したい。 ワクチンの効果は、接種から時間が経つに従い低減する。米ファイザーによれば、デルタ株に対する感染予防効果は…
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コロナ対策を見直すべき…ルートは飛沫感染ではなく「空気感染」
コロナ感染を防ぐには、どうすべきか。政府や専門家は3密対策を強調する。唾液や咳を介した飛沫感染、ウイルスに汚染された表面からの接触感染を回避するためだ。 実は、この主張は適切ではない。最近の…
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厚労省はコロナ経口薬「モルヌピラビル」争奪戦に勝てるのか
10月1日、米メルク社はコロナ治療薬モルヌピラビルの開発に成功したことを発表した。同社によれば、軽症から中等症患者を対象とした第3相臨床試験の中間解析で、入院または死亡のリスクが半減したという。 …
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コロナ対策ゼロベースで見直すべき ポイントは人流より「季節性」だ
コロナ流行の第5波が収束しつつある。9月26日、田村憲久厚労大臣は、NHKの番組で、30日を期限とする緊急事態宣言の解除を「この状況でいけば実現できる」と発言し、実際、政府は緊急事態宣言を全面解除し…
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コロナ専門家の非科学的な発言は帝国陸軍幹部とうり二つだ
9月3日、菅総理が退陣の意向を明かした。敗因はコロナ対策の失敗だ。マスコミは、専門家の意見を聞かず、独善的と批判する。筆者は、このような論調に違和感がある。医系技官や尾身茂分科会会長らの専門家の対応…
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国立病院機構と尾身茂氏が理事長のJCHOはもっとコロナ患者を受け入れるべきだ
コロナの感染拡大が止まらない。8月2日、政府は感染者の療養方針の見直しを決めた。中等症以下の入院抑制だ。しかし、厚労省には患者切り捨てよりも先にやるべきことがある。それは、国立病院機構(国病)や地域…