水際対策緩和で蠢くベトナム人利権の闇
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(70)産業界、教育界に突きつけられた命題「ベトナム人なしでは成り立たない日本」でいいのか
新型コロナの影響で外国人の入国が停止していた間、頻繁に聞かれたフレーズがある。 「外国人なしでは日本は成り立たない」 誰もが納得してしまいそうな主張だ。しかし、成り立たない「日本」とは…
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(69)岸田首相は「親越派」か「媚越派」か 実習生の借金問題解決に尽力を
3月に水際対策緩和が始まってからの2カ月間で、6万人の実習生が来日した。最も多いのがベトナム人の2.3万人だ。 実習生は人手不足の職種で欠かせないが、最近は制度の「廃止論」が高まっている。大…
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(68)岸田首相をベトナムに駆り立てる地元・広島選挙区の事情
日本で最もベトナムに影響力のある政治家は二階俊博・元自民党幹事長だろう。超党派の「日越友好議員連盟」会長を長く務め、コロナ禍前の2020年1月には旅行・観光業界関係者ら1000人もの大訪問団でベトナ…
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(67)「ベトナム」に関しては利害が一致した岸田首相と二階元幹事長
岸田政権が水際対策緩和を始めた3月以降、「ベトナム人」と「留学生」「実習生」の入国ラッシュが続いている。入管庁によれば、3月からの2カ月間で留学生は7万人、実習生は6万人が来日し、両者で外国人入国者…
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(66)賄賂大国ベトナムで発覚したチャーター便をめぐる収賄
ベトナムは賄賂と汚職がはびこる国だ。共産党一党独裁体制の下、とりわけ公務員の腐敗ぶりはひどい。許認可権を乱用して私腹を肥やすのである。そんな実態を象徴する出来事がコロナ禍のさなかにもあった。今年1月…
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(65)水際対策緩和以降、ベトナムからの入国者にコロナ感染が相次ぎ判明
3月に岸田政権が水際対策を緩和し始めて以降、ベトナム人の入国ラッシュが起きた。入国者は3月に1万人、4月に3万人、5月は4万人を突破した。国籍別ではぶっちぎりのトップで、3カ月間で来日した外国人の2…
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(64)水際対策緩和のターゲットになった「ベトナム人、留学生、実習生」の受け入れ
東京都内で雑貨商を営む加藤隆さん(仮名・60代)は4月下旬、3年ぶりのベトナム出張を終えて日本へ戻った。帰路に目撃したのはベトナム人の来日ラッシュである。 「10日前にベトナムへ向かった際は客…
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(63)外国人のホテル待機 指定国を設ける政策で政府は「利権」を割り振った
3月中旬、帰省先のベトナムから日本へ戻ったグエンさん(29)は、夫と1歳になる子どもと一緒に都内のホテルで3日間“待機”することになった。宿泊費はかからず、PCR検査も無料で済むことから、自宅へ戻ら…
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(62)岸田政権の新型コロナ水際対策 あやふやな基準と怪しい実効性
3月中旬、グエンさん(29)は帰省先のベトナムから夫と1歳の子どもと一緒に日本へ戻った。この頃の政府の新型コロナ水際対策では、ベトナムなど14カ国をオミクロン株感染が広がる「指定国」と定め、入国者に…
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(61)水際対策には多額の税金が…指定14カ国に定められたルールに「もう一つの利権」が見え隠れ
岸田政権が今年3月から新型コロナ水際対策を緩和し始めた背景に、産業界や学校業界の影響力があったのは間違いない。産業界は実習生ら低賃金の外国人労働者、日本語学校をはじめとする学校業界は留学生の早期受け…
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(60)大手紙の夕刊はベトナム人奨学生だけでなく新聞販売所も苦しめている
都内の朝日新聞販売所で働いていたベトナム人のキエット君(21)は今年4月の大学進学に際し、「新聞奨学生」を続けるかどうか迷った。 「(留学生に許される)週28時間のアルバイトでは、大学の学費を…
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(59)「朝日奨学会」への取材で違法就労が是正 情報源が特定された場合は販売所に指導
「仕事の時間が減りました。週28時間以内になったんです!」 東京都内の朝日新聞販売所で新聞奨学生として働くキエット君(21)から弾んだ声で連絡があったのは、昨年11月のことだった。 キ…
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(58)朝日新聞販売所の“外国人頼み”を助長する「人手不足」「部数減」「押し紙」
都内の朝日新聞は、配達の4割程度をベトナム人奨学生をはじめとする外国人留学生が担っているとみられる。そして彼らの多くが「週28時間」を超える就労を強いられている。なぜ、そんな状況なのか。朝日の新聞販…
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(57)大手各紙は制度を批判 その一方で新聞配達に「実習生」を求める矛盾
朝日新聞の実質的な傘下組織「朝日奨学会」は、新聞販売所に斡旋したベトナム人ら外国人の新聞奨学生から月1万円の「奨学会費」を徴収し、年1億円以上の収入を得ているとみられる。近年、このビジネスモデルを模…
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(56)朝日新聞の「SDGs」宣言は絵にかいた餅 奨学生制度を美談記事で正当化
都市部の新聞配達現場では人手不足が深刻化し、留学生アルバイト頼みが著しい。そんな中、朝日新聞は実質的な傘下組織「朝日奨学会」を通じ、ベトナムなど海外から年数百人規模で「新聞奨学生」を受け入れ、系列の…
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(55)「朝日新聞販売所」の違法就労問題に沈黙…入管庁が関心を示そうとしない理由
朝日新聞の新聞販売所で新聞奨学生として働くベトナム人たちの多くが、留学生に認められる「週28時間以内」の法定上限を超える就労を強いられている。しかも残業代すら支払われない。奨学生を販売所に斡旋し、彼…
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(54)「朝日奨学会」が質問を無視したワケ 差別待遇問題も完全スルー
人手不足が深刻な都市部の朝日新聞販売所には、ベトナム人の新聞奨学生は欠かせない労働力だ。一方、ベトナム人奨学生たちを採用し、販売所へ斡旋している「朝日奨学会」にとっても、彼らは貴重な収入源である。 …
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(53) 違法行為が疑われる「朝日奨学会」週28時間の上限を知らされずに来日?
東京都内の朝日新聞販売所で「新聞奨学生」として働いていたキエット君(21)は、留学生に認められる「週28時間」を大幅に超える就労を強いられた。そこで彼を販売所へ斡旋した「朝日奨学会」に勤務先の変更を…
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(52)「朝日奨学会」計13項目の質問状 責任を販売所に押し付けた
朝日新聞の販売所で「新聞奨学生」として働くベトナム人たちを取材するのは、2014年、18年に続いて3度目だ。しかし多くの販売所では依然、留学生に認められる「週28時間」を超える違法就労が横行し、残業…
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(51)“美談記事”の裏で…ベトナム人差別を制度化している「朝日奨学会」の実態
東京のような都市部の新聞配達現場は人手不足が深刻で、留学生アルバイトなしでは成り立たない状況になっている。1990年代からベトナム人を「新聞奨学生」として受け入れている朝日新聞の販売所の場合、とりわ…