正社員で働く発達障害の人々
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自らの特性に向き合う「発達障害」は自己理解のツールだ
大学院修了後に就職した会社に正社員として15年以上勤務する一色宏治さん(41)の年収は、平均的な同世代のサラリーマンと比べても高めである。障害者雇用ではないし、障害者手帳や障害者年金ももらっていない…
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発達障害“グレーゾーン”の人が集まるイベントで意気投合
大学院を修了し、IT系の会社に就職した一色宏治さん(41)。もともと理数系の勉強は得意なことから仕事はなんとかこなしていたが、「キャパシティーは仕事でいっぱい。全エネルギーのうち、仕事は6割。それで…
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子供のころから「普通の人との違い」を感じていた
1978(昭和53)年に生まれた一色宏治さん(41)は、子供のころから、家族や周囲によく「変わっている」と言われたという。 幼稚園に入ると、自分は一向に人の顔と名前を覚えられないのに、他の子…
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「変わっている」と言われ続けた理由を病名がついて納得
「サラリーマンとしてひとつの会社に20年近く勤め、600万円以上の年収をもらっている。そんな私が発達障害だと言うと、『考え過ぎなのでは』『だれでも得意不得意はあるのだから、大げさに捉えることはないです…
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「私は発達障害でも働けるロールモデルになりたい」
29歳の時に発達障害との診断を受け、障害を明かす形で、発達障害の子供への教育支援を行うLITALICOジュニアに指導員として就職した福田晃平さん(現在32歳)。現在の職場で2年半が過ぎ、いまでは教室…
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発達障害を明かした上で面接 「オープン就労」を心がけた
発達障害の診断を受けた福田晃平さん(32歳)が、就職活動でまず利用したのは、地域障害者職業センター。各都道府県にあるこのセンターは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構により運営されていて、障…
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優先順位をつけるのが苦手 仕事が並行すると処理が困難に
29歳のときに発達障害と診断された福田晃平さん。子供のころは友達はすぐにできる方だった。 「運動も好きで、体育の時間は楽しかったですし、水泳も習っていました。けれど、サッカーやバスケなどのチー…
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29歳で発達障害と知り…生活の対処法が見つかると前向きに
福田晃平さん(32歳)が指導員として働いているのは、LITALICOジュニアという教室。㈱LITALICOが運営するこの教室は、発達障害の子供を対象に、コミュニケーションスキルや社会性、勉強などを教…
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「やってきたことは必要な流れ。今後は長く勤めたい」
就労移行支援事業所㈱「Kaien」の訓練生となった篠さんが、就職活動を開始したのは、2013年の12月から。内定が出る前までには、10社ほど不採用を経験した。そんななか、実習まで進むことができたのが…
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「雑談には無理に加わらなくてもいいと、言われラクに」
介護施設の仕事を退職後、クリニックで発達障害という診断を受けた篠聡志さん(29歳)。次の就職を目指して通うことにしたのは、就労移行支援事業所㈱「Kaien」だった。 「その存在は、クリニックに…
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「大学ではいつもひとりのいわゆる“ぼっち”生活でした」
大学卒業後、就職した介護施設での仕事がうまくいかずに退職。その後発達障害という診断を受けた篠聡志さん(29歳)。実は自分と周囲とのズレは、小学校時代から感じていたという。 時折かんしゃくを起…
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「発達障害の診断に“やっぱり”と納得する気持ちでした」
23歳だった篠聡志さん(東京都在住)が発達障害と診断されたのは、2013年1月、東京・渋谷にある橋本クリニックでのことだった。 橋本クリニックは、発達障害の診断に力を入れている診療所で、児…