最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと
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充実した在宅医療を実現するためにいま私が考えること
高齢化が進み、疾病を抱える方や介護を必要とする方が増えていくと予想される中、在宅医療の果たす役割の重要度は、年々増していくとこれまでこの連載でお伝えしてきました。 この連載がスタートしたころ…
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地域包括支援センターは高齢者を多方面から支える「よろず相談所」
団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者となる2025年以降は、医療や介護のニーズがいま以上に高まることが予想されています。その対応策として国は高齢者が住み慣れた地域でできるだけ自立して暮らし続けられ…
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「子供を入院させられない」母親がそう言わざるを得なかったのは…
医師としてスタートを切ったばかりの頃、私はあらゆる患者さんにおいて、病院に入院して治療することが最良であり、一番安心できることと信じていました。よって私たちは素晴らしい医療をしているという思い込みが…
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患者さんやご家族の不安を取り除くために我々がしていること
これまで「在宅医療」を開始された患者さんやご家族の多くは、「これからどうなるのだろう」といった不安を抱えながら開始された方がほとんどでした。その不安の種類もその患者さんやご家族の数だけあり、さまざま…
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診療パートナーは患者さんのQOLを上げるために必要不可欠な存在
65歳以上の高齢者の割合が人口の14%を超えた社会を「高齢社会」と呼びますが、日本がこの高齢社会に突入し始めたのは、高齢化率が14.6%を超えた1995年からでした。それから25年経った2020年の…
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ネンネンコロリではなくピンピンコロリを実現させるために
ピンピンコロリという言葉があります。好きな時に自分の足で歩き、自分の舌で好きなものを味わう。いわゆる最期のその時まで健康寿命をまっとうするということです。ちなみに、このピンピンコロリに対して、ベッド…
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「5W1H」を徹底した報告が患者と家族のQOLを向上させる
私たち「在宅医療」は将来どこに行き着くのでしょうか? そして何を目指せば良いのか? 患者さんやそのご家族のあらゆる困り事に応えていくという、私たちにしかできない在宅医療の基本スタンスを確立…
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採用基準の“肝”は「患者の生活を丸ごと支える」覚悟があるかどうか
これまでにもお伝えしてきましたが、在宅医療で働くスタッフを採用する時の基準として重要視しているポイントは、他のスタッフとの協調性ももちろんですが、「自宅だからこそ自分らしく患者さんが過ごせる」という…
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患者さんが利用する栄養食品の購入で貴重な体験をした
「あけぼの診療所」では患者さんの療養生活を丸ごと面倒見るという考えのもと、医療活動を行っています。 とはいえ患者さんやご家族の生活スタイルはさまざまで、私たちがお世話しようと立ち入れる範囲もま…
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Zoom導入で訪問診療の移動をしつつ顔を合わせての会議が可能に
ご存じの通り、当院は訪問診療のクリニックです。 1日に5~6人くらいの先生を筆頭に、各3人1組で1チームとなって訪問診療を行っています。診療しているのは都内16キロ範囲内と比較的広いため、少…
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母親を亡くした息子が怒りをあらわに…重要性を痛感したACP
先日、埼玉県ふじみ野市で、訪問診療中の医師が散弾銃で撃たれて命を落とすという痛ましい事件がありました。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。 同じ在宅医療に従事する者として、他人事ではなく衝…
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働くスタッフはどのような選考手段・方法で採用されているのか
在宅医療に従事する医師や看護師をはじめとしたスタッフは、いったいどんな人たちなのか? こんな素朴な疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 そこで当院で働くスタッフが、どのような選考基準…
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40代でがん転移 小さな子供を2人残し…「幸せだった」が最期の言葉
私たちが訪問診療をしている患者さんは、高齢の方ばかりとは限りません。比較的若い現役世代の患者さんもいます。患者さんの事情も、先天性疾患で生まれつきの方から、10~30代の若年の時期に発症された方など…
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ヘロヘロになりながらの往診では患者や家族に安心を与えられない
私たち在宅医療では、重い症状の方から比較的安定されている方まで、さまざまな状態の患者さんを診ています。 どんな状況でも柔軟に対応できるよう、スタッフのシフトおよび医療ケアの準備に関して、一年…
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平穏で温かい思いや感謝の気持ちが伝わるみとりだった
これまで、ご自宅にお伺いする診療の中で一人一人の患者さんが私たちにとって大変思い出深く、いつも人生にとって大切なものは何か、家族の愛とは、といった学びを得ていると実感する日々を送っています。 …
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問題が起きればシステム改善 テーラーメードな医療のために
これまで「在宅医療」では、ただ治療するだけでなく、患者さんやご家族の要望や希望を聞き、その患者さんに合った方法を模索しながら、生活を丸ごと面倒を見るテーラーメードな医療を行っているとお伝えしてきまし…
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90歳代の3兄妹が最期を自宅で迎えるためにやったこと
在宅医療を受けられる患者さんや、そのご家族にはさまざまな事情を抱えている方がいます。私たちは常にその各事情に合わせ、テーラーメードな医療を提供するように努めています。 たとえどんな環境や条件…
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年末年始も訪問してもらえる? 日常と変わらず365日診療します
毎年年末になると患者さんやそのご家族から、「年末年始も訪問してもらえるのですか?」といった質問をよく頂きます。 当たり前のことですが、病気にお休みはありません。安定している患者さんであれば、…
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食事はQOLに直結 満足した食生活を送るために訪問歯科を実施
入院から在宅医療に切り替えた患者さんが、自宅に戻って、病院との違いにうれしい戸惑いを見せるのが食事です。そしてこの時、食事をすることが自分の体と心を養い、生活の質を高める重要な行為だと改めて気付く方…
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「いま死ぬわけにはいかない」小さな子を持つ余命半年の患者に言われ…
私が「在宅医療」による訪問診療を志すようになったきっかけは、かれこれ10年ほど前、ある病院に循環器内科医として勤務していた頃に、入院する患者さんは、どうして治療も検査もない時も寝ているだけなのに入院…