「光る生物の話」下村脩著

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ノーベル賞受賞者が誘う生物発光の世界

 08年にノーベル化学賞を受賞した著者が生物発光について解説した入門書。

 現在、動物界では180科、550属中に発光種が含まれていることが分かっており、既知の発光動物類は2000を超える。植物界では細菌類と菌類の2種類に発光種が含まれている。発光動物の90%以上は海水中に生息しているが、なぜ海水中に発光種が多いのかはまだ分かっていないそうだ。そうした基礎知識から、生物発光の科学的な仕組みや、アリストテレスの時代から続くというその研究史、そして生物学者が考える発光生物が光る理由、発光の仕組みなど、不思議な発光生物の世界のすべてを案内してくれる。
(朝日新聞出版 1300円)

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