本屋はワンダーランドだ!
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無用之用(神保町)「何かのときにふと思い出して役に立つような本を置いています」
すずらん通りを挟んで、目下工事中の三省堂書店の真向かい。あら?入り口はどこだ。裏側に回って、階段を上がって……。 ドアを開けると広がっていたのは、60平方メートルのゆったりしたブックカフェ・…
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100人の本屋さん(世田谷・松陰神社前)シェア型書店、コワーキングとイベントスペースの「人と人をつなぐ」本屋さん
東急世田谷線・松陰神社前駅を降りて、10秒くらい。コンビニ右の階段を上がると、いい具合に散らかった空間が広がっていた。 「ここはいったいどんな場所?」などと書いた、説明会に使ったであろう紙をベ…
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Wols Books(ヴォルス ブックス)(神保町)「重すぎて立ち読みできない大型本はテーブルでどうぞ」
「神保町らしからぬ古本屋さんができている」と知人に聞き、やって来たのだが、「らしからぬ」の意味がすぐに分かった。 外観の目印が、ブルー地に白いロゴの洒落た看板。約40平方メートルの店内は、北欧…
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NoDo_(祐天寺)「人生にも余白を」の思いに込めたシェア型本屋
祐天寺駅から、住宅街を歩き、忽然と現れたのは、青色の本屋さん。 店内に入ると、壁が、外より深い青色。店主の深澤弘至さん(47)が、「僕の好きな色です。光線によって微妙に色が違って見えるんです…
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読夢の湯(よむのゆ)(高円寺)銭湯の脱衣場のような空間に寝っ転がって
飲食店やリサイクル店などが軒を連ねる高円寺庚申通り商店街の中ほど。金物店「稲毛屋」の2階だ。表に看板を出さないのがこの商店街のルールとは意外だが、だからこそ、来場者が爆増せず、昨年7月の開店以来、平…
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本で旅する Via(荻窪)「本を持ち込みここで読書を」が基本の路地裏ブックカフェ
路地裏に佇む、相当古そうな木造の一軒家だ。木戸を開けた途端、同行カメラマンも私も「ほぉー」。ハモってしまった。 ダークグレーの端正な空間が、隠れ家のごとく広がっていたからだ。壁際に1000冊…
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あんず文庫(大田区・山王)室生犀星や大江健三郎の文学棚、「食」括りの棚まで目移りしまくり!
吉祥寺に絵本専門の「あぷりこっとつりー」、ここ大田区内には玄関前にあんずの木が茂る海外絵本の店があった。古本屋とあんず、そして絵本は相性いいのねと思いながら、大森駅からとことこ歩いてやってきた。 …
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PASSAGE by ALL REVIEWS(神保町)「鹿島茂さんという“資源”を最大限に生かそうと始めました」
あら、変わった本屋さん。と見つけたのはコロナ禍後期だった。シェア型書店がまだまだ珍しかった2022年3月、神保町での、その最初の店としてオープンした。今やお客がひっきりなし。すずらん通りの名所化して…
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plateau books(白山)設計事務所代表が価値を付け直した“本と空間” おっ、配列が面白い
1970年代築のビルだそう。狭い階段を2階に上がり、ドアを開けると、広がっていたのは、ニュアンスのある広~い空間。 真ん中に、ユーズド感いっぱいの大テーブルが置かれ、本棚にも同じ匂いが。天井…
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アンダンテ(千石)「本を手に取って選べる場所を増やしたい」と創設
アンダンテ。聞き覚えのある言葉だと思いきや、「歩くような速さで」という意味の音楽記号だそう。慌ただしい世の中だけど、ゆっくり進もうよ、と付けられた店名だろう。 「旅と暮らし」の本を中心に手がけ…
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「みつばち古書部」(大阪・阿倍野)シェア型書店の第1号が文の里商店街に
箱形の本棚スペースを借り、誰もが“小さな本屋”になれるシェア型書店。今や全国に100軒以上できているが、その第1号が2017年7月オープンの、ここ「みつばち古書部」。昭和のにおいが満ちる文の里商店街…
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居留守文庫(大阪・阿倍野)堂々たる梁が通る100年の時層を感じる店内
築約100年。6軒長屋の一軒だそう。あべのハルカスのお膝元とは思いがたい、細い道が連なる静かな住宅街にある。 大きな書架風の外観に「いい感じ~」と呟き、開こうとしたドアに、政木哲也著「本のあ…
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アルスクモノイ(神楽坂)木と紙の匂いが漂う店内に美しく並ぶ「デザイン、アート、古いモノ」
神楽坂と江戸川橋の中間。普通のアルミサッシの戸を開けると、木と紙の匂いが漂う、洒落た空間が忽然と現れる。「デザイン、アート、古いモノがもともと好きで、自分が見てきたモノ全部を生かせる--と、本屋にた…
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桔梗屋書店(目白)定番週刊誌から経済誌、学習誌まで雑誌中心の珍しい本屋
目白通り沿い。ブルーグレーの窓枠がおしゃれで、以前から気になっていた。この日、窓に飾られていたのは、ファッション誌と大掃除のハウツー誌、来年の家計簿。 店内に入る。8坪くらい。正面に「老後ひ…
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まるや(高円寺)女性には藤原ていの「流れる星は生きている」をすすめています
「本の長屋」と「本店・本屋の実験室」へ行った帰りの高円寺中通り商店街で、「あら、ここにも本屋さんが」と足をとめた。間口2メートルほど。奥深くまで本がぎっしり。でも「クリーニング まるや店」の看板がある…
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タバネルブックス(大田区・石川台)古本と新刊の“大人色”海外絵本がずらり
坂の上の住宅街に、一本の木が元気よく枝を伸ばす家があった。見上げつつ、これは? 「あんずです。引っ越してきた小学1年のとき、私の背より低かったんですが、今ではこんなに(笑)」 と、迎え…
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日記屋 月日(下北沢)永井荷風、竹久夢二ら往年の作家から新刊、そしてジンまで日記本がずらり
小田急線の地上線路跡に飲食店や物販店が入った、しゃれた施設「ボーナス トラック」ができたのは2020年の4月。その中の1軒が「日記屋 月日」だ。「開店4日後に緊急事態宣言に先立ち休業。大変でしたが、…
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WARP HOLE BOOKS(ワープホールブックス)(世田谷区・尾山台) 4坪に約900冊。知らない本と出会いにくる本屋です
尾山台駅から、石畳の商店街を歩いてすぐ。店頭で足が止まる。「なぞなぞ」を書いた紙がガラス窓に貼られていたからだ。「もつと手がふるえちゃう家具ってなあんだ?」。少し考え込んだ後、「分かった」と同行カメ…
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SAKANA BOOKS(サカナブックス)新宿区・愛住町「週刊つりニュース」3代目社長がしかける魚に特化した本屋
「週刊つりニュース」のオフィスビルの1階。昭和期を中心とした各種釣り竿や魚籠を展示し、無料公開する「釣り文化資料館」があり、その入り口が「魚」に特化した本が並ぶ、4坪ほどの本屋さんとなっている。 …
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「本の店 &company」(文京区・向丘)「全て私の蔵書という気持ちで真剣に選んでいます」
本郷通りを日医大の方向に曲がった先。2階建ての古いアパートの1階が、軽くジャズピアノ曲がかかる小さな本屋さんに生まれ変わっている。 「去年の9月にオープンして、ちょうど1年です」 と、…