著者インタビュー
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「氾濫の家」佐野広実氏
「氾濫の家」佐野広実著 「氾濫の家」というタイトルが不穏な家庭崩壊を予感させるこの小説は、郊外の住宅地で起きた殺人事件から始まる。隣家の主婦・妙子は聞き込みに訪れた刑事の話から、事件のあった家に…
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「僕には鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴氏
「僕には鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴氏 東京大学先端科学技術研究センターに、世界で初めてとなる「動物言語学」の研究室を持つ著者。野鳥のシジュウカラが“言葉”を持つことを突き止め、国際学会でも高く…
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「見えなくても王手」佐川光晴氏
「見えなくても王手」佐川光晴氏 物語の舞台は「島根県立しまね盲学校」。新年度、新しく赴任した小倉先生が「将棋を知っていますか?」と生徒全員に向かって問いかける。小学4年生の主人公・及川正彦はそ…
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「新・空き家問題」牧野知弘氏
「新・空き家問題」牧野知弘氏 2014年に「空き家問題」を出版した著者。その後、空き家の解体費補助や空き家バンクの開設などの対策が打たれたものの、空き家は増加する一方で、24年4月の総務省の発…
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「冬と瓦礫」砂原浩太朗氏
「冬と瓦礫」砂原浩太朗著 1995年1月17日火曜日の早朝。神戸に住む友人からの電話で起こされた圭介は、故郷神戸が大震災に見舞われたことを知る。圭介は高校までを神戸で過ごし、東京で働いている2…
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「時間治療」大塚邦明氏
「時間治療」大塚邦明氏 「健康のために規則正しい生活がいい」とは誰もが知っているが、なぜ、規則正しい生活習慣がいいのか。睡眠時間を十分確保すれば何時に起床してもいいのでは? 栄養のバランスに気を…
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「下垣内教授の江戸」青山文平氏
「下垣内教授の江戸」青山文平著 江戸中・後期を舞台に、懸命に生きる人々の姿を独自の視点から描き続けてきた著者。本作ではその書き出しから意表を突かれる。語り手が元新聞記者で、時代が昭和初期なのだ…
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「桜が散っても」森沢明夫氏
「桜が散っても」森沢明夫著 暴風雨が吹き荒れる春夜、山奥の寒村・桑畑村で老人の遺体が発見された。手にお守り袋のようなものを握って倒れていたその男性の名前は山川忠彦。村の外れに住む独居老人で一部…
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「ガイドブックにない もうひとつの東京を歩く 東京社会科散歩」井上理津子氏
「ガイドブックにない もうひとつの東京を歩く 東京社会科散歩」井上理津子氏 東京の観光地といえば、銀座、浅草、芝、渋谷など華やかなエリアが定番。しかし、いわゆる観光スポットでもなんでもない下町…
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「憧れ写楽」谷津矢車氏
「憧れ写楽」谷津矢車著 今年のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公・蔦屋重三郎は江戸中期の辣腕出版プロデューサーで、東洲斎写楽を世に出した人でもある。写楽は斬新な役者絵で世間…
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「終の快楽」工藤美代子氏
「終の快楽」工藤美代子氏 70代、80代、90代という、シニア女性たちの性愛事情をつづったノンフィクションエッセーである。「その年齢でそんなことを!?」と驚くかもしれない。しかし、年齢で恋愛や…
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「ネット怪談の民俗学」廣田龍平氏
「ネット怪談の民俗学」廣田龍平氏 「きさらぎ駅」「くねくね」など、ネットで話題になった怪奇な話をご存じだろうか。アニメや映画の題材になるなど、各方面でブームを巻き起こした「ネット怪談」は、どのよ…
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「大人のゆる友活」潮凪洋介氏
「大人のゆる友活」潮凪洋介著 ひとりカラオケ、ひとり焼き肉など、おひとりさま活動が定着しつつある昨今、実際、ひとりを志向する人が30年前に比べ大幅に増えたという調査結果がある。そんな時代に、あ…
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「代替伴侶」白石一文氏
「代替伴侶」白石一文著 物語の舞台は近未来。国連の「地球人口爆発宣言」以来、世界各国で持てる子どもの数は1人に制限され、しかも夫婦間の自然妊娠、出産しか許されていない。婚外子の妊娠が分かれば即…
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「かもめジムの恋愛」大前粟生氏
「かもめジムの恋愛」大前粟生氏 「オレ、今、恋してるかもしれない」。夕暮れの河原でそんな相談を受けているのは、かもめジムの受付アルバイトをしている17歳の女子高校生、柏夢。そして恋に悩む相談者は…
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「音のない理髪店」一色さゆり氏
「音のない理髪店」一色さゆり著 デビューから3年、本を出せないまま焦る作家の五森つばめが、編集者・駒形と会うシーンから物語は始まる。 持参したプロットから「耳の聞こえない親を持つ子」の…
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「仏教の未来年表」鵜飼秀徳氏
「仏教の未来年表」鵜飼秀徳著 「現在、全国に約7万7000のお寺がありますが、年々減り続けていて、2060年には4200カ寺に激減すると予想されます。分かりやすいところでは、『墓じまい』の流れが…
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「認知症は病気ではない」奥野修司氏
「認知症は病気ではない」奥野修司氏 厚生労働省は今年5月、2040年には認知症患者が、584万人にのぼると推計。高齢者の約15%が認知症の時代が来ると社会に衝撃を与えた。 「コロナウイル…
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「終わらないPFOA汚染」中川七海氏
「終わらないPFOA汚染」中川七海著 「規制すれば終わるものじゃない。問題は残留性。なかなか分解されずに体内や河川・土壌などの自然環境に残ってしまう。『永遠の化学物質』と呼ばれるゆえんです。20…
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「よむよむかたる」朝倉かすみ氏
「よむよむかたる」朝倉かすみ著 物語の舞台は北海道の小樽。古民家カフェで月に1度、「坂の途中で本を読む会」が開かれる。メンバーは平均年齢85歳の男女6人。コロナ禍明けの久々の読む会に全員が早々…