「何が教師を壊すのか」朝日新聞取材班著

公開日: 更新日:

「何が教師を壊すのか」朝日新聞取材班著

 2010年代前半から種々の対策が施されてきたが、一向に働き方改革が進まない教育現場の実態を取材したリポート。

 教員が忙しくなった要因はさまざまだが、いじめや不登校、子どもの貧困など学校が時間や人手をかけて対応すべき課題の増加が大きいという。さらに発達上の課題を抱える子や日本語のできない子など、個別対応が必要な子も増加傾向にある。

 一方で、教員の長時間労働の実態が広く伝わり、教員採用試験の受験者の減少や採用倍率の低下が起きている。結果、教員不足や質の低下などの負のスパイラルに陥っているという。

 ほかにも「定額働かせ放題」と批判される長時間労働を可能にした給与制度「給特法」の実態や、部活指導の負担などを取材。現場の声に耳を澄まし、課題の解決法を探る。

(朝日新聞出版 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」