今日の新刊
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「風待荘へようこそ」近藤史恵著
「風待荘へようこそ」近藤史恵著 保泉(ほずみ)眞夏はいきなり夫に離婚を切り出され、娘も夫と暮らすことになって独りになった。会社員を辞めてもう10年もブランクがある45歳の女にどんな仕事があると…
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「骨を喰む真珠」北沢陶著
「骨を喰む真珠」北沢陶著 大正14年、大阪実法新聞の身の上相談欄を担当する新波苑子は奇妙な投書を受け取った。 「私は溺れております 青い家の中で朽ちていきます……」 差出人は丹邨…
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「梅の実るまで」高瀬乃一著
「梅の実るまで」高瀬乃一著 茅野淳之介の家はかつて徒目付(かちめつけ)を務めていたが、淳之介が15歳のとき、父が自害したため、小普請入りとなった。お役目がないため小石川で私塾を開いて糊口をしの…
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「大人のための“名言ケア”」石原壮一郎著
「大人のための“名言ケア”」石原壮一郎著 「心にもない言葉よりも沈黙のほうが、むしろずっと社交性を損なわない」(ミシェル・ド・モンテーニュ)。よく知らない人と2人でいると、つい「今日は暑いですね…
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「崖っぷちの老舗バレエ団に密着取材したらヤバかった」渡邊永人著
「崖っぷちの老舗バレエ団に密着取材したらヤバかった」渡邊永人著 著者が勤める会社は、大阪のキャバクラ嬢に密着取材したYouTubeチャンネル「進撃のノア」などの動画を制作している。 あ…
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「本日、東京ラプソディ」中野翠著
「本日、東京ラプソディ」中野翠著 中野は新築マンションに引っ越して半月になるがいまだに慣れない。九段方面で行われた北野武監督の新作映画「首」の試写会に行き、帰りに神保町をぶらついた。 …
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「ストリップ劇場のある街、あった街」早乙女宏美著
「ストリップ劇場のある街、あった街」早乙女宏美著 1986年から踊り子としてストリップ劇場のステージに立った著者が、初めて浅草フランス座のステージに立ったのはデビューから3年後。1階の演芸場横…
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「大人のブルーハーツ」スージー鈴木著
「大人のブルーハーツ」スージー鈴木著 1985年から1989年ごろ、著者ら直撃世代は震えながらブルーハーツの音楽を聴いていた。それから40年近く経ち、恋愛や仕事、成功や失敗など、さまざまな経験…
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「坂の中のまち」中島京子著
「坂の中のまち」中島京子著 坂中真智は大学に入学して、祖母の親友・久世志桜里の営む小日向の下宿屋に下宿することになった。 ある日、志桜里が知人のお通夜で沖縄に行くことになり、留守を頼ま…
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「知っているようで知らない知っていれば自慢できる 言葉事典」こんどうよしひこ、志賀内泰弘ほか著
「知っているようで知らない知っていれば自慢できる 言葉事典」こんどうよしひこ、志賀内泰弘ほか著 若者の間や、特定の業界や地域では当たり前に使われている言葉も、無関係な人には分からないことが多々…
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「わたしたちは、海」カツセマサヒコ著
「わたしたちは、海」カツセマサヒコ著 ずっと内陸部で育った「俺」は母と一緒に父親から逃げ、さらに母親からも逃げるように上京して20年近く東京にいたが、2カ月前に海の近くのアパートに引っ越してき…
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「夜更けより静かな場所」岩井圭也著
「夜更けより静かな場所」岩井圭也著 大学3年の遠藤吉乃は茂伯父さんがやっている古書店「深海」を訪れた。おすすめの小説はないかと尋ねたら、ロシアの作家、ソフィア・レプニコワの「真昼の子」を渡され…
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「サプリメントの正体」田村忠司著
「サプリメントの正体」田村忠司著 世の中に効果の怪しい不誠実なサプリメントがあふれている理由は業界構造にある。できるだけ手早く儲けたい会社がSNS運営会社などと共同してオーバートークの魅力的な…
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「ポップ・フィクション」堂場瞬一著
「ポップ・フィクション」堂場瞬一著 昭和3年秋、月刊「エース」が売り上げ150万部を超え、編集部は歓声を上げた。一方、総合論壇誌「市民公論」の編集者、松川晴喜はそれどころではない。作家の菊谷聡…
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「老いは孤立を誘う」山口道宏著
「老いは孤立を誘う」山口道宏著 警察庁の発表では高齢者の孤独死は推計年間6万8000人。OECD加盟の先進20カ国で社会的孤立者の割合がトップなのが日本である。首都圏の相談機関の担当者によると…
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「深海問答」川口慎介著
「深海問答」川口慎介著 著者は、日本社会が「なんとなく」海底資源の採掘へ突き進んでいくのを危惧している。海底資源には「元素資源」と「エネルギー資源」があり、価値があるのは「元素資源」である。 …
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「イッツ・ダ・ボム」井上先斗著
「イッツ・ダ・ボム」井上先斗著 公共の場にメッセージを残し、「日本のバンクシー」として知られている「ブラックロータス」。彼が署名代わりに使っているトレーディングカードのカラーコピーが、新宿の地…
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「今すぐ逃げて!」金藤純子著
「今すぐ逃げて!」金藤純子著 2024年元日に能登半島地震が発生したとき、NHKのアナウンサーは「今すぐ避難!」と叫んだ。それが現地の人たちの避難行動につながった。これは人間のもつ「正常性バイ…
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「雷龍楼の殺人」新名智著
「雷龍楼の殺人」新名智著 富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島に立つ外狩家の屋敷「雷龍楼」で、2年前、4人が一酸化炭素中毒で死亡する事件が発生した。 死んだのは先代当主、外狩英男の未亡人…
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「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著
「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著 東京地裁の104号法廷で、爆弾事件の被告である、住所不定の無職、自称スズキタゴサクの裁判が始まった。被害者の遺族だろうか、傍聴席の最後列には骨箱らしきものを抱えた男…