ノンフィクションが面白い
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「中国の反体制活動家たち」イアン・ジョンソン著 竹田円訳
「中国の反体制活動家たち」イアン・ジョンソン著 竹田円訳 権威主義の国・中国の国民には知る権利も言論の自由も認められていない。中国共産党は歴史を粉飾し、自分たちに都合のいい「正史」を国民に押し…
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「廷臣たちの英国王室」ヴァレンタイン・ロウ著 保科京子訳
「廷臣たちの英国王室」ヴァレンタイン・ロウ著 保科京子訳 英国王室には、ロイヤルファミリーを公私ともに陰で支える廷臣がいる。バッキンガム宮殿やケンジントン宮殿などの宮廷で働く秘書官や報道官たち…
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「紫禁城の至宝を救え」アダム・ブルックス著、須川綾子訳
「紫禁城の至宝を救え」アダム・ブルックス著、須川綾子訳 台北の国立故宮博物院に収蔵されている中国の至宝は、1930~40年代、日中戦争の惨禍から逃れるために危険で困難な旅を重ねていた。あまり知…
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「日航123便墜落事件隠された遺体」青山透子著
「日航123便墜落事件隠された遺体」青山透子著 520人の犠牲者を出した日航123便墜落事故から39年。毎年8月12日には御巣鷹の尾根への慰霊登山が報じられるものの、世間は過去のこととして忘れ…
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「脱露」石村博子著
「脱露」石村博子著 「戦争に翻弄された人生だった。くやしい」 敗戦後の約半世紀、シベリアとカザフスタンで労働に従事し、晩年にようやく帰還を果たした小関吉雄が、亡くなる前に吐いた言葉である…
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「ルポ超高級老人ホーム」 甚野博則著
「ルポ超高級老人ホーム」 甚野博則著 数億円もの入居金を支払って超富裕層が晩年を過ごす超高級老人ホームとは、いったいどんなところなのか。元「週刊文春」記者のノンフィクションライターがその実態を…
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「ハヤブサを盗んだ男」ジョシュア・ハマー著、屋代通子訳
「ハヤブサを盗んだ男」ジョシュア・ハマー著、屋代通子訳 野生の鳥、それも猛禽類の卵を巣から盗み出す凄腕の卵泥棒がいる。ジェフリー・レンドラム。彼は高い木や崖に登り、ときにはヘリコプターから宙吊…
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「がん征服」下山進著
「がん征服」下山進著 医療の進歩によって、がんは必ずしも「死に至る病」ではなくなった。それでも、治療が極めて難しいがんがある。中でも「膠芽腫」は脳腫瘍の中でもっとも悪性度が高く、平均余命は15…
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「白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録」ナルゲス・モハンマディ著、星薫子訳
「白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録」ナルゲス・モハンマディ著、星薫子訳 〈私はいま、家を去る最後の瞬間にこの文章を書いています。このあとすぐに私は刑務所に再び入れられます〉。本作の短い…
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「ライチョウ、翔んだ。」近藤幸夫著
「ライチョウ、翔んだ。」近藤幸夫著 2018年7月、中央アルプスの木曽駒ケ岳山頂付近にライチョウのメス1羽が突如現れた。これはどういうことだろう。中央アルプスのライチョウは半世紀も前に絶滅した…
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「盗伐 林業現場からの警鐘」田中淳夫著
「盗伐 林業現場からの警鐘」田中淳夫著 2019年初夏。宮崎県中部ののどかな山あいを訪れた著者は、異様な光景を目にする。遠目には緑の杉に覆われた小山だが、近づいてみると木立があるのは手前の1列…
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「逃げても、逃げてもシェイクスピア」草生亜紀子著
「逃げても、逃げてもシェイクスピア」草生亜紀子著 シェイクスピアの全戯曲37作を1人で翻訳した日本人は3人いる。坪内逍遥、小田島雄志、そして松岡和子。和子は2021年、28年がかりで全集刊行を…
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「35年目のラブレター」小倉孝保著
「35年目のラブレター」小倉孝保著 還暦を過ぎて初めて読み書きを学び、愛する妻にラブレターを書いた人がいる。西畑保さんという。 西畑さんは紀伊半島の山深い村で育った。家業は炭焼きで、父…
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「大楽必易」片山杜秀著
「大楽必易」片山杜秀著 伊福部昭はゴジラのテーマの作曲者として知られている。 ♪ドシラ ドシラ ドシラソラシドシラ この旋律に心をわしづかみにされた子どもはいったいどのくらいいた…
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「求道の越境者・河口慧海」根深誠著
「求道の越境者・河口慧海」根深誠著 河口慧海は仏道修行のためにチベットを単身行脚した日本の禅僧である。1900(明治33)年、ネパール西北部からヒマラヤ山中にある国境を越えてチベットに入り、チ…
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「双葉町 不屈の将 井戸川克隆」日野行介著
「双葉町 不屈の将 井戸川克隆」日野行介著 2011年3月11日。東日本大震災によって、福島第1原発事故が起きた。地元、福島県双葉町の町長だった井戸川克隆は、右往左往する県や国の役人に見切りを…
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「小山さんノート」小山さんノートワークショップ編
「小山さんノート」小山さんノートワークショップ編 都内の公園のテント村に、小山さんと呼ばれる女性ホームレスが暮らしていた。2013年に亡くなったとき、テントには80冊にも上る小さなノートが残さ…
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震災で亡くなった外国人たちの「生」の物語をたどる
「涙にも国籍はあるのでしょうか」三浦英之著 東日本大震災から13年。朝日新聞記者でルポライターの著者は、震災直後から津波被害の最前線を取材してきたが、2022年、震災で亡くなった外国人の数を政…
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「挿絵画家 風間完」風間研著
「挿絵画家 風間完」風間研著 ページを開くと、まず美人画の口絵が数葉、現れる。知的で、気品があって、内側に強さを秘めた表情がなんとも美しい。美人画で知られる挿絵画家・風間完。その生涯を、長男で…
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「外事警察秘録」北村滋著
「外事警察秘録」北村滋著 2020年1月、国家安全保障局長だった著者は、時の総理大臣・安倍晋三の代理人としてモスクワ近郊のプーチン大統領公邸を訪れた。会談が終わり、握手を交わして部屋を出る際、…