ノンフィクションが面白い
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「ヤギの睾丸を移植した男」ポープ・ブロック著 杉田七重訳
「ヤギの睾丸を移植した男」ポープ・ブロック著 杉田七重訳 いつの時代も男性機能の保持は男の夢。100年前のアメリカに、男ごころにつけ込んで大儲けした偽医者がいた。ジョン・R・ブリンクリー。彼は…
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「成田の乱」牧久著
「成田の乱」牧久著 昭和53年5月20日、成田の新東京国際空港が滑走路1本だけで暫定開港した。翌朝、厳戒態勢の中、サンフランシスコ発の1番機、日航貨物便が着陸した。佐藤栄作内閣が成田市三里塚に…
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「アーベド・サラーマの人生のある一日」ネイサン・スロール著、宇丹貴代実訳
「アーベド・サラーマの人生のある一日」ネイサン・スロール著、宇丹貴代実訳 2012年、ヨルダン川西岸地区で交通事故が起きた。荒れ模様の朝、パレスチナ人の幼稚園児を乗せたスクールバスが18輪のセ…
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「透析を止めた日」堀川惠子著
「透析を止めた日」堀川惠子著 夫・林新はNHKでドキュメンタリー番組を制作していたプロデューサー。妻・堀川惠子はノンフィクション作家。2人の結婚生活は、夫の腎臓病との闘いの日々だった。 …
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「ラトランド、お前は誰だ?」ロナルド・ドラブキン著 辻元よしふみ訳
「ラトランド、お前は誰だ?」ロナルド・ドラブキン著 辻元よしふみ訳 フレデリック・ラトランドは第1次世界大戦で活躍し、イギリス海軍の若き英雄になった。それから四半世紀の後、日本海軍がハワイの真…
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「まどうてくれ 藤居平一・被爆者と生きる」大塚茂樹著
「まどうてくれ 藤居平一・被爆者と生きる」大塚茂樹著 昨年のノーベル平和賞は、被爆者の立場から核兵器の廃絶を訴えてきた日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に授与された。 本作は日本…
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「妊娠したら、さようなら」吉水慈豊著
「妊娠したら、さようなら」吉水慈豊著 ここ数年、ベトナム人技能実習生による新生児遺棄事件が相次いだ。孤立出産の末の悲劇だった。彼女たちはなぜそこまで追い詰められてしまったのか。ニッポンは妊娠し…
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「沸騰大陸」三浦英之著
「沸騰大陸」三浦英之著 今この時代に、この地球上で、こんなことが起きているのか! ぬるま湯のような日常につかっている日本人は驚愕するだろう。 アフリカ大陸は人間の本性をむき出しにして煮…
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「中国の反体制活動家たち」イアン・ジョンソン著 竹田円訳
「中国の反体制活動家たち」イアン・ジョンソン著 竹田円訳 権威主義の国・中国の国民には知る権利も言論の自由も認められていない。中国共産党は歴史を粉飾し、自分たちに都合のいい「正史」を国民に押し…
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「廷臣たちの英国王室」ヴァレンタイン・ロウ著 保科京子訳
「廷臣たちの英国王室」ヴァレンタイン・ロウ著 保科京子訳 英国王室には、ロイヤルファミリーを公私ともに陰で支える廷臣がいる。バッキンガム宮殿やケンジントン宮殿などの宮廷で働く秘書官や報道官たち…
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「紫禁城の至宝を救え」アダム・ブルックス著、須川綾子訳
「紫禁城の至宝を救え」アダム・ブルックス著、須川綾子訳 台北の国立故宮博物院に収蔵されている中国の至宝は、1930~40年代、日中戦争の惨禍から逃れるために危険で困難な旅を重ねていた。あまり知…
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「日航123便墜落事件隠された遺体」青山透子著
「日航123便墜落事件隠された遺体」青山透子著 520人の犠牲者を出した日航123便墜落事故から39年。毎年8月12日には御巣鷹の尾根への慰霊登山が報じられるものの、世間は過去のこととして忘れ…
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「脱露」石村博子著
「脱露」石村博子著 「戦争に翻弄された人生だった。くやしい」 敗戦後の約半世紀、シベリアとカザフスタンで労働に従事し、晩年にようやく帰還を果たした小関吉雄が、亡くなる前に吐いた言葉である…
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「ルポ超高級老人ホーム」 甚野博則著
「ルポ超高級老人ホーム」 甚野博則著 数億円もの入居金を支払って超富裕層が晩年を過ごす超高級老人ホームとは、いったいどんなところなのか。元「週刊文春」記者のノンフィクションライターがその実態を…
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「ハヤブサを盗んだ男」ジョシュア・ハマー著、屋代通子訳
「ハヤブサを盗んだ男」ジョシュア・ハマー著、屋代通子訳 野生の鳥、それも猛禽類の卵を巣から盗み出す凄腕の卵泥棒がいる。ジェフリー・レンドラム。彼は高い木や崖に登り、ときにはヘリコプターから宙吊…
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「がん征服」下山進著
「がん征服」下山進著 医療の進歩によって、がんは必ずしも「死に至る病」ではなくなった。それでも、治療が極めて難しいがんがある。中でも「膠芽腫」は脳腫瘍の中でもっとも悪性度が高く、平均余命は15…
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「白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録」ナルゲス・モハンマディ著、星薫子訳
「白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録」ナルゲス・モハンマディ著、星薫子訳 〈私はいま、家を去る最後の瞬間にこの文章を書いています。このあとすぐに私は刑務所に再び入れられます〉。本作の短い…
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「ライチョウ、翔んだ。」近藤幸夫著
「ライチョウ、翔んだ。」近藤幸夫著 2018年7月、中央アルプスの木曽駒ケ岳山頂付近にライチョウのメス1羽が突如現れた。これはどういうことだろう。中央アルプスのライチョウは半世紀も前に絶滅した…
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「盗伐 林業現場からの警鐘」田中淳夫著
「盗伐 林業現場からの警鐘」田中淳夫著 2019年初夏。宮崎県中部ののどかな山あいを訪れた著者は、異様な光景を目にする。遠目には緑の杉に覆われた小山だが、近づいてみると木立があるのは手前の1列…
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「逃げても、逃げてもシェイクスピア」草生亜紀子著
「逃げても、逃げてもシェイクスピア」草生亜紀子著 シェイクスピアの全戯曲37作を1人で翻訳した日本人は3人いる。坪内逍遥、小田島雄志、そして松岡和子。和子は2021年、28年がかりで全集刊行を…