ほこ×たて放送倫理違反も…BPO見解に「違和感」と専門家
例えば「ほこ×たて」は、なんと、対決前に勝敗を決めていたという。
勝負はしているが、結果は八百長。それでもBPOは、「二重の了解」が成立していたと問題視しない。
今回のケースは、出演者の暴露で制作者との協力が破綻し、「二重の了解」が崩れたことが問題との結論である。視聴者は八百長と知った上で対決を楽しんでいたという判断だ。
しょせんテレビなんてそんなものとシニカルに捉える人もいるだろうが、バラエティーであっても「真剣勝負」をうたうなら八百長は許されないのではないか。
上智大教授の碓井広義氏(メディア論)もこう言う。
「視聴者もバラエティーに演出があることは理解しています。ただし同番組の場合なら、フェアな戦いのための条件整備までと思っているはずです。結果も演出とは想像していないでしょう。虚構ではなく本当の真剣勝負と受け止めたからこそ、視聴者は支持した。それが同番組に数々の賞をもたらしたはず。“虚偽は了解されている”とする意見書には違和感を覚えます」
BPOの姿勢も問われているのだ。