アルタ前で男女40人酒盛り 平山秀幸監督が語る映画と酒
1998年の映画「愛を乞うひと」でモントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞ほか多数の賞を受賞。昨年も「エヴェレスト 神々の山嶺」をヒットさせた平山秀幸監督(66)。映画づくりは酒とともにあった。
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故郷の北九州・戸畑では旧八幡製鉄(現・新日鉄住金)の大工場が24時間稼働していたから、夜勤明けの工員が朝から飲むのは普通のことでね。それで酒屋で立ち飲みができる「角打ち」のルーツでもあるんです。
だから、お酒はすごく身近な存在でした。法律的にはもちろんいけないことなんだけど、高校時代からたまり場になってた友だちの家で、サントリーホワイトとか、1本800円ほどで買えた安いウイスキーを飲んでまして、それが酒歴の始まりですね。
初めてのシリーズ作品「学校の怪談」が公開されたのは95年。その後、96年と99年に第2作・第4作を撮ったんですが、当時、僕は40代。かなり飲める口でしたから、撮影終了後は毎日スタッフルームで飲むのが日課。スタッフも同様で、飲んべえが多かったし、ノリが良くて、新宿で打ち上げをした際は、終わるのが決まって深夜2時、3時。電車はとっくにないから、新宿東口のアルタ前のグリーンロード(ミニ公園)で、始発が動く4時半ごろまで酒盛りしてました。それが4人、5人じゃない。多い時は男女40人くらいいたかなあ。大騒ぎするわけじゃないし、半分以上は寝ちゃってるから、すぐそばの新宿東口交番のお巡りさんも、大目に見てくれたんでしょうね。良き時代でした。