祖母と留学経験が後押し ジェロが演歌歌手を決意するまで
今年でデビュー10周年のジェロさん(35)。ヒップホップファッションに身を包みながら、圧倒的な歌唱力で演歌を歌い上げる姿は衝撃的だったが、米国で生まれ育った青年が演歌歌手を目指した瞬間は――。
◇ ◇ ◇
僕は米国で生まれ育ちましたが、子供のころから演歌歌手になりたいという夢を持っていました。きっかけはおばあちゃんです。おばあちゃんは日本人で、美空ひばりさんや二葉百合子さんが好きで、僕が日本の歌を歌うと凄く喜んでくれました。5~6歳の時に初めて日本の曲を覚え、家族みんなで集まって、よくカラオケをやってました。それで日本の歌に興味を持つようになって、ひとりで覚えたり、紅白歌合戦のビデオを見たりするようになりました。
ピッツバーグ大学に入学してからも日本の歌はずっと聴いていて、2年の時に交換留学生として日本に来ることになりました。通ったのは大阪の枚方市にある関西外国語大学で、寮住まい。期間は3~4カ月。そのころには高校生の時から勉強していた日本語も上達し、友だちもたくさんできました。