愛を綴る女(2016年、フランス・ベルギー)
運命の男性。劇的な出会いを信じる女性は時々いる。1950年代の南仏の田舎に暮らすガブリエルもそんなタイプ。一度、そう思い込むと、周りの迷惑を気にせず突っ走る。その騒動に母は苦労し、娘を精神病院に預けようかとするが、当然拒否される。
そんなとき、肉体労働者ジョゼが娘に好意を寄せていると知るや、強引に結婚させてしまう。新婚早々、「あんたなんか愛せないから」と絶縁宣言。セックスレスに。
ところが、夫がカネを払って娼婦とコトに及んでいることを知ると、反動で性欲が抑えられなくなり、娼婦として夫に抱かれる。
妊娠するも、流産。その際に病気を告げられ、生きる意欲を失って、温泉施設へ。そこで巡り合ったのが若い兵士だ。
思い込みの激しい女性は正直、迷惑だが、そんな女性を演じるのがセクシー演技派女優のマリオン・コティヤールだからたまらない。惜しげもなく肢体をさらし、激しく絡むシーンはエロい。なんだけど、ボカしがマジで邪魔。イラッとする。せっかくの文芸作品が見ていて興ざめだろう。