中川翔子に「自殺しろ」「硫酸かけてやる」と誹謗中傷 20代男性の書類送検は抑止力になるか
■誹謗中傷を止めるのは簡単ではない
ネット上のトラブル案件に詳しいグラディアトル法律事務所の伊藤琢斗弁護士がこう言う。
「警察に相談すると逆恨みされて、より酷い誹謗中傷につながってしまうのではないかという疑問の声もありますが、実際には、警察が調書をとる段階等で、加害者に対してこれ以上誹謗中傷をしないよう指導することも多く、加害者が誹謗中傷を繰り返す可能性はそれほど高くないと思われます。誹謗中傷をする人の多くは、ネット上の匿名性の中で気が大きくなっていたり、有名人に対しては何を書いても許されると思い込んでいたりしています。そのため、冷静な判断ができない状態で書き込みをしていることが多いので、警察に呼ばれて事の重大さに気づき、誹謗中傷を止めるケースがほとんどでしょう」
ただし、今回のように警察が動くのは稀なケースだと、伊藤弁護士は話す。
「ネット上の誹謗中傷は頻発しているため、警察では対応しきれず、警察が事件として捜査することはそれほど多くありません。今回の件で警察が動いたのは、投稿者が殺人をほのめかすような発言をしており、侮辱罪だけでなく脅迫罪の嫌疑があったこと、被害者が中川さんという有名人だったことが大きかったのかと思います」