北陸新幹線の大阪延伸は大混乱の極み…京都の仏教会も「千年の愚行」と一喝

公開日: 更新日:

 北陸新幹線延伸に関わる与党整備委員会(委員長・西田昌司参院議員)は昨年12月、北陸新幹線の大阪延伸工事の2025年度の着工を断念すると発表した。

 東京・金沢間を走っていた北陸新幹線は昨年3月に福井県敦賀まで開通。与党やJR西日本は将来的には小浜、京都を経て、新大阪まで延びる構想をしている。

 大阪延伸は昨年8月の台風でも運休した東海道新幹線を補完する新しい東京・新大阪ルートの新幹線として位置づけられる。福井県や大阪府は工事に積極的だが、京都府では反対の声は強まるばかりだ。

 大阪延伸の工事期間は28年を要し、総事業費は当初予定の3.9兆円から5.3兆円へと増額。巨額費用はJR貸し付け分を差し引き、3分の2を国、3分の1を地元自治体が負担するが、京都府の財政は厳しい。

 さらに批判的な声が強いのが環境への懸念だ。予定されている小浜から京都へ南下するルートは8割が地下約40メートルの大深度を走るとされる。

 工事主体である鉄道・運輸機構や国土交通省らは、新しい京都新駅の候補地として、JR桂川駅周辺を通る「桂川案」、京都駅周辺を通る「南北案」「東西案」の3つの詳細ルートを示している。

「地上を走る滋賀県の米原ルートは東海道新幹線への乗り換えが生じることや、さまざまな立場の地権者も絡んでくる。地下トンネルならばカネはかかるが、土地の問題は起きない」と京都市の事情通は説明する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された