チームはV逸なのに…巨人・沢村は“居場所”確保で一人バラ色
8日に開幕する「プレミア12」の日本代表に選出されている巨人の守護神・沢村拓一(27)にとっては、バラ色のオフになりそうだ。
巨人打線はリーグ最下位の貧打にあえぎ、主力は軒並み成績ダウン。チームはV逸し、監督も交代した。巨人にバラ色の選手なんていないはずだが、この男だけは違うようだ。
抑えに転向した今季は7勝3敗36セーブ、防御率1.32。タイトルこそ41セーブのバーネット(ヤクルト)に譲ったものの、巨人の中では数少ない好成績を残した主力である。高橋新監督が投手の全権を任せる尾花投手コーチの構想では、来季も沢村が抑えだという。
先発としての4年間は、11勝11敗、10勝10敗、5勝10敗、5勝3敗とまさにジリ貧状態だった。昨オフの契約更改で年俸は6000万円から4800万円にダウン。原前監督から中継ぎ転向を打診された。以前、一度は拒否したが、今回ばかりはのまざるを得ない状況だった。
それが、意外にも本人は燃えていた。「競争を勝ち抜いてクローザーになれるようにしたい」と話し、開幕前には「抑えはやりたいポジションだった」とケロリ。その言葉通り、守護神の座を勝ち取ると、150キロ超の剛速球を生かし、適性を発揮した。