帯広の混乱は「対岸のドカ雪」じゃない! 「条件が合えば東京でも」と気象予報士が強く警鐘
記録的な集中豪雪だ。3日夜から4日朝にかけて、北海道東部の帯広市や釧路市などを中心に、猛烈な雪が降った。帯広市では、4日午前9時までの12時間に120センチの降雪量を記録。12時間降雪量としては統計開始以降、全国最多の数字だ。
帯広市がある十勝地域は山々に囲まれており、普段は山に雪雲が遮られ、道内でも雪の少ない地域として知られる。そのため、現地は大混乱だ。帯広市によると、4日はゴミ収集を中止。市内を走る路線バスは終日運休となり、全小・中学校が臨時休校となった。
ウェザーマップの気象予報士・杉江勇次氏は、大雪の要因をこう解説する。
「今回のドカ雪をもたらしたのは、日本海にある発達中の低気圧です。この東側を回る降水域が北海道の太平洋側の海上で活発化し、北上して十勝地域にかかり続け、雪を降らせました」
加えて影響したのが、海水の異変だ。
「今年は、道東部の沖合の海水温が平年と比べて3~5度も高い。海水が温かいと、雪雲は水蒸気をたくさん補給して発達するため、今回のようなとんでもない雪の降り方につながった可能性があります」(杉江勇次氏)