永田町の裏を読む
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参院選は自公の過半数割れもあり得る展開か
いよいよ、安倍政権の命運を問う参院選が始まる。安倍晋三首相の隠された野望は、改憲発動に必要な3分の2、すなわち162議席以上を確保することにある。仮にこれを自民単独で達成しようとすると、今回の改選数…
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「初めて尽くし」が参院選の結果にどう影響するか
今度の参院選は「初めて尽くし」である。第1に、安倍政権は昨年、一片の閣議決定で憲法の根本精神を覆して、安保法制を強行成立させた。それが違憲であるという世論が大きく広がると、安倍晋三首相は、安保法制に…
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「オール野党」方式発祥の沖縄の選挙が表顕するもの
5日投開票の沖縄県議選で、翁長雄志知事を支持する「オール沖縄」与党は4議席を伸ばして27議席を確保、辺野古基地建設をめぐって国と厳しく対決する知事の立場は一段と強化された。 選挙直前に元米海…
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オバマ広島訪問に救われた国辱ものの三百代言外交
たった17文字で世相を斬ってみせる川柳の軽妙さは、江戸の昔も今も変わらない。30日付「よみうり時事川柳」に一句あって、「洋弓で射る3本の矢の行方」。この句に本日の「秀」マークを付した選者のコメントも…
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沖縄の怒りはかつてないほど深い
沖縄での元米海兵隊員による女性暴行惨殺事件が政局に与える影響は深刻で、これによって安倍晋三首相が衆参ダブル選挙に打って出る可能性はほぼ消えたとみて差し支かえないのではないか。自民党ベテラン秘書がこう…
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オバマ大統領の広島訪問は「めでたさも中くらい」
オバマ米大統領の広島訪問は画期的なことで、現職大統領として初めてのその決断は称賛に値する。が、そう言って素直に喜べない事情が日米双方に存在する。 米国では「原爆投下は戦争を早く終わらせるため…
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安倍政治を止めようという覚悟には頭が下がるが…
小林節慶応大学名誉教授が、政治団体「国民怒りの声」を結成して自身を含め比例区候補を立てて参院選を戦うと決起宣言を発した。本来は保守派であり、改憲論者でもある同教授が、安倍流の解釈改憲による安保法制に…
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北海道補選の結果から参院選の勝利が見える
衆院北海道5区補選で野党統一候補が敗れたことについて、本紙26日付の1面には「野党共闘不発の絶望」の大見出しが躍ったが、私はそれほど悲観的ではない。結果的には野党側が約1万2000票の差で敗れたとは…
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地震を口実にまた責任から逃げるのか
与党幹部や官邸周辺から「熊本地震の被害がどこまで広がるか分からない中で、消費増税は延期せざるを得なくなった」との発言が相次いでいる。 それはその通りで、20万人ともいわれる家を失った人々がい…
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補選でコケれば安倍政権は一気に下り坂
夏の参議院選挙に向けての政局の流れを大きく左右する衆議院北海道5区補選が12日スタートした。亡くなった町村信孝元衆議院議長の娘婿で元商社マンの和田義明が自民党公認、公明・新党大地など推薦で、1カ月余…
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参院選は予測不能な「未体験ゾーン」が出現
4日付の読売世論調査では、せっかくの民進党の評判は散々だった。同党に「期待する」31%に対し「期待しない」60%、政党支持率では自民37%に対し、民進はわずか6%、参院選の比例投票先では自民39%に…
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呪われたTPPの審議は難航必至
来年度予算案が成立して、国会の焦点はTPP協定案の承認と、その関連法案の審議に移る。が、この協定案にはすでにいくつもの呪いがつきまとっていて、審議は難航必至である。 第1に、日本側でこの交渉…
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民維合流は「祝福されざる結婚」か
このところ立て続けに、いくつかの県で民主党の地方議員や後援会幹部の声を直接に聞く機会があった。皆さん例外なしの100%、民維合流そのものと新党名「民進党」に怒り、戸惑い、あるいは苦悩している。 …
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本物のリベラル新党でなければ政権交代はできない
新党名は「民進党」に決まり、「民主党」の20年の歴史が幕を閉じた。1996年の旧民主党結成に参画して、その結党宣言草案の執筆までした私としては、感慨もまたひとしおである。 この時は、政党同士…
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新党名は国民への決然たるメッセージであるべきだ
民主・維新両党の合流にあたって党名を公募したところ、2万件近くも応募があったという。 「ほほう、党名のことまで心配してくれる熱心な支持者が2万人もいたんだ」と感心したが、回答でいちばん多かった…
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優柔不断な岡田克也が陥った「手順前後」の誤り
囲碁・将棋には「手順前後」という用語があって、一つ一つの手は悪くないのだが、そのどれから着手するかの順番を間違えると酷いことになってしまうことを戒めている。いま民主党が陥っているのがまさにそれだ。 …
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米大統領選 トランプ躍進でTPPは風前の灯
ドナルド・トランプがサウスカロライナ州の共和党予備選で圧勝した一因には、彼の極端な反自由貿易、反TPPの言辞が、同州に多い白人の低所得労働者層に大受けした事実があることを、日本のメディアはほとんど伝…
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「凍土壁」では汚染水対応の根本解決にならない
福島第1原発の事故を起こした4基の原発をスッポリ囲んで、地下水が建屋に流れ込まないようにするための「凍土壁」の工事が、国費345億円をつぎ込んで完成し、3月から運用に入ろうとしている。これをめぐるマ…
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このままでは参院選は1人区で野党ゼロの総崩れ
昨年11月の本欄で「民主党の岡田克也代表の参院選へ向けた戦略の腰が定まらない」と指摘したが、3カ月が過ぎてもその状況は変わらない。原因は二重の優柔不断である。一方は、“東京維新”からの、解党して新党…
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悪いことは全て「他人のせい」の情報操作に加担する大メディア
年初からの株価崩落でアベノミクスの化けの皮が剥がれ、甘利明経済再生担当相の閣僚辞任で屋台骨が傾いで安倍政権もヨタヨタ。さぞかし内閣支持率も下がるだろうと思いきや、先月末の各社調査では、その1カ月前に…