永田町の裏を読む
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4輪車のタイヤが1本外れて政権は操縦困難に
「これは安倍政権を襲った最大の“自爆テロ”で、『一強』を誇っていたはずの政権が、たちまち傾いてしまった」と自民党大物秘書が嘆く。 甘利明経済再生・TPP担当大臣に対して、贈賄者本人が証拠を揃え…
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崩壊したアベノミクスから理論的教祖も逃げ出した
安倍晋三首相は18日の国会答弁でも、「景気は緩やかな回復基調を続けている」と、呪文のように決まり文句を繰り返していた。そうならば東京株式市場の日経平均が3日連続で下落、同日ついに1万7000円を切る…
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参院選に向かう流れの試金石となる宜野湾市長選
17日告示、24日投開票の沖縄・宜野湾市長選挙が、沖縄にとってはもちろん、参院選に向かう全国的な政治の流れを占う上でも、今年最初の試金石として注目されている。 自民・公明両党は現職の佐喜真淳…
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安倍首相 「安保隠し」「改憲隠し」の危険極まりない狙い
正月の新聞にあまり読むところがないのはいつものことだが、気になった記事が2つ。1つは、東京新聞3日付の「安保法運用、参院選後に/争点化避け先送り」だ。安保関連法が3月末までに施行されるが、その実施に…
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安倍政権打倒の最大の障壁が民主党という情けなさ
今年1年間を政治面から振り返って、何といっても最大の出来事は、国会周辺を中心に全国各地にまで広がった安保法制反対のデモである。これは後々、1960年の「60年安保闘争」に匹敵する「15年安保闘争」と…
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ナチスばりの総動員体制を拒絶する意思
日経新聞株式面のコラム「大機小機」は、短文ながら鋭い批評が飛び出すことがあり、欠かさず目配りしているファンも多い。8日付の同欄は筆名「無垢」氏の担当で、タイトルは「日本版『国家資本主義』でいいのか」…
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「衆参ダブル選」は弱気の表れ
来年夏の「衆参ダブル選挙」という妖怪が永田町を徘徊し始めている。 今のところ、軽減税率をめぐって調整が難航している公明党に対する恫喝的な揺さぶり作戦という域を出ないが、政権を共にする友党に対…
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しょせんは大阪ローカルの橋下維新
大阪ダブル選挙が橋下維新の2勝という結果となり、マスコミは「野党再編にどう影響するか」とか「橋下自身が参院選に出るのか」とか大げさに書き立てているけれども、全国民的にみれば、ほとんど論じるに値しない…
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新たな次元で「オール沖縄」が動き出す
辺野古基地建設をめぐる国と県のせめぎ合いがいよいよ正念場を迎える中、沖縄では12月前半にも全県民的な共闘組織として「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が結成されることになった。 これに…
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世界中の選挙が女同士の戦いになる予感
まだ居酒屋政談の域は出ないけれども、自民党ではポスト安倍、民主党ではポスト岡田を誰にするのかという議論が始まっていて、それこそ新橋の居酒屋でベテラン政治記者にその感触を聞いた。 自民党内の空…
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「中道」の幻想にとらわれた民主党は破滅に向かう
民主党の岡田克也代表の来夏参院選へ向けた戦略の腰が定まらない。共産党からの安保法制廃止のための「国民連合政府」を視野に入れた選挙協力の呼びかけに対して、さっそく9月25日に岡田は共産党の志位和夫委員…
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OECD調査が示す日本の現状と「GDP600兆円」の虚しさ
安倍晋三首相は先の組閣を終えて「新内閣は未来へ挑戦する」と見えを切り、いったいどんな未来を描いてみせるのかと思えば「GDP600兆円」だから腰が抜けそうになった。 政策立案に携わる旧知の官僚…
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辺野古基地問題 民主党に必要なのは過去を捨てる「君子豹変」
翁長雄志沖縄県知事が辺野古基地の埋め立て承認の取り消しに踏み切ったのに対して、国はその執行停止と無効を求める行政手続きに出た。 知事には、この取り消しが国との話し合い解決のきっかけにならない…
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総裁選から組閣の過程で誰が最も男を下げたか
自民党総裁選から組閣に至るこの1カ月ほどで、自民党内で誰が男(あるいは女)を上げたか(あるいは下げたか)を肴に、ベテラン政治記者、自民党中堅秘書と3人で一献傾けながら評定会を開いた。最大の基準は「政…
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中国軍の近代化で沖縄の米軍基地は機能不全に
このごろ永田町の安保通や軍事専門家の間で話題になっているのが、米ペンタゴンに直結するシンクタンク「ランド研究所」の最新リポート「米中軍事スコアカード」である。台湾海峡と南沙諸島で米中が戦争することを…
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属国化を喜んで受け入れ血税まで捧げる朝貢外交
安保法案の参院審議で活躍したひとりは生活の党の山本太郎で、とりわけ注目に値するのが8月19日の質疑だった。「第3次アーミテージ・ナイ・リポート」を取り上げて、米国の「知日派」とか「ジャパンハンドラー…
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「リベラルシフト」の世界潮流から置き去りの日本
9月14日のオーストラリア自由党の党首選で、リベラル派のマルコム・ターンブル前党首がアボット現首相を破って返り咲き、その2日前のイギリス労働党の党首選では、当初泡沫扱いされていた「民主社会主義者」を…
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米軍基地内に今も放置される何百人もの沖縄県民の遺体
9月6日付の沖縄2紙に「沖縄戦後、米軍の収容所で3000人超死亡」という共同通信発の記事が出た。本土では「ジャパン・タイムズ」がやや詳しく報じたほかは2~3の地方紙が短く伝えただけだった。 …
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安保法案を花道に安倍退陣というシナリオの現実味
安倍晋三首相は1日の記者会見で、自民党総裁選に立候補すると宣言した。全派閥が安倍再選支持を表明しているという自民党内の「一強多弱」の下、他の立候補者はおらず、8日の告示日に無投票当選が確定する公算が…
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掛け声だけのアベノマジックは完全に破綻
24日の参院予算委員会の集中審議で、民主党のトップバッターに立った小川敏夫議員が「安倍政権が発足後、今年6月までに勤労者の実質賃金は7.5%下がった」「円安で輸出が増えると言ったが、4半期ごとの貿易…