プロ野球 サムライは死んだか
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今の投手は、仲の良い野手の胸元をえぐるボールを投げられるのか
今はオフシーズンに、選手がバラエティー番組を賑わすことも珍しくない。年末年始はさらにそうした番組が増え、複数球団の選手を集めてバカ騒ぎをさせる番組もある。 彼らのそうした姿を見るたびに、「こ…
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オフに練習をする選手は数えるほどしかいなかった
プロ野球の「オフ」の定義が変わって久しい。かつては「休み」を意味するものだったが、今はシーズン中の疲れを癒やしながらも、自主トレで汗を流している。阪神の金本新監督も、「オフは野球の試合がないだけで、…
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高橋由伸新監督は選手に厳しく接することが出来るのか
来季から指揮を執る巨人の高橋由伸新監督(40)が、選手にどんな態度で臨むのか。非常に気になっている。 74年まで巨人を率いた川上哲治監督は、管理野球で知られていた。75年に就任した長嶋茂雄監…
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<第22回>「誰もクビにしません」 長嶋監督1年目の失敗はそこから始まった
選手を引退した年のオフに指揮官に就任した高橋由伸監督(40)と、1975年の長嶋茂雄監督。この連載では前回、「参謀不在」が共通していると書いたが、もう一つ似通っているのが中心選手の衰えだ。 …
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<第21回>巨人高橋由伸新監督はミスターの失敗を糧にすべし
やり方を間違えれば、ミスターの二の舞いになりかねない。 巨人監督に就任した高橋由伸(40)を見るに、思い起こされるのが75年。長嶋(茂雄)さんの監督就任1年目だ。大きな共通点として挙げられる…
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<第20回>「キミ、こんなに給料安いの?」巨人の担当者に驚かれ
プロ野球の契約更改が始まった。今はまだ二軍選手や若手が中心だが、ストーブリーグの楽しみとして注目しているファンも多いと思う。 トレードでは契約更改が終わった後に移籍した選手は、年俸が据え置き…
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<第19回>「格差トレード」の2年前、巨人から誘われていた
ストーブリーグの華といえば、何といっても選手の移籍だ。大型トレードが世間を賑わせた時代もあったが、近年はそれもめっきり減った。13年に日本ハムの糸井が同リーグのオリックスに移籍したのが最後だろう。今…
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<第18回>73年、77年の「日本シリーズ」の思い出
私が日本シリーズのマウンドに上がったのは、巨人時代の77年。相手は当時、2年連続日本一の阪急(現オリックス)だった。巨人移籍1年目の73年もベンチ入りしたが、この時は出番がなかった。 登板は…
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<第17回>肘の故障がなければ東映「1位指名」を拒否していた
22日にドラフト会議が行われる。今年は県岐阜商の高橋純平、関東第一のオコエ瑠偉、東海大相模の小笠原慎之介など、好選手が多い。球界のみならず、野球ファンも注目しているだろう。 私はドラフトが導…
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<第16回>私が見た「黒い霧事件」
5日に発覚した巨人・福田聡志の野球賭博事件。この知らせを聞いた時、私の脳裏をよぎったのが69年の「黒い霧事件」だ。 金銭授受を伴う八百長事件により、多くの選手に厳しい処分が科せられた。永久追…
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<第15回>なぜ、プロ野球の監督に威厳がなくなったのか
その昔、プロ野球の監督といえば怖い存在というか、近寄りがたい人が多かった。私が東映フライヤーズ(現日本ハム)時代の1年目に指揮を執っていた水原茂監督、巨人では川上哲治監督らはその典型だ。 そ…
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<第14回>「引退セレモニー」は一握りの名選手にのみ許された
近年のプロ野球を見るにつれ、つくづく感じるのが「引退」という言葉の軽さだ。 この1週間、さまざまな選手が引退を表明した。200勝投手で50歳まで現役を続けた山本昌、2000安打を達成した和田…
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<第14回>「引退」「引退試合」という言葉が軽くなった
「引退セレモニー」は一握りの名選手にのみ許された特権だった 近年のプロ野球を見るにつれ、つくづく感じるのが「引退」という言葉の軽さだ。この1週間、さまざまな選手が引退を表明した。200勝投手…
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<第13回>怒りのグラウンド乱入、今のファンはおとなしい
セが熾烈な優勝争いを繰り広げている。残り15試合前後というのに、首位ヤクルトから3位巨人まで0・5ゲーム差(14日現在)。最終順位は最後の1試合で決まることになるかもしれない。私が東映(現日本ハム…
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<第12回>個人タイトル争いで優勝争いを台無しにするな
9月に入り、プロ野球も佳境を迎えている。しかし、「いくら何でも騒ぐにはまだ早いんじゃないの」と思うのが、タイトル争いの話題だ。 ペナント終盤といっても公式戦は10月まであるのに、早くもメデ…
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<第11回>ストライクを投げられないのは投手じゃない
私が高校生だったのは今から50年以上も前。戦争が終わって20年も経っていなかった。そんな時代だからなのか、「心構え」というものを厳しく教えられた。 あれは夏の甲子園前の関西遠征で、数日旅館…
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<第10回>野球部入部初日に「ケツバット」で紫色のアザが
東海大相模の優勝で幕を閉じた夏の甲子園。球児の熱戦を見ていると自分の高校生時代を思い出す。在籍した高知商業(高知)は、数多くのプロ野球選手を輩出し、先輩には須藤豊さん、後輩には江本孟紀や鹿取義隆、中…
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<第9回>相手主力にぶつけてもらった報奨金はたったの1000円
監督賞というものがプロ野球にはある。金額は球団によってまちまちで、私が在籍当時(73~77年)の巨人は1試合につき30万円くらいだった。これを出場した選手で分配する。例えば、先発は七回まで投げたか…
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<第8回>至近からの投手へのノックで球団に怒られた
野球用語に「ピッチャー返し」というものがある。7月28日には広島のシアーホルツの打球がヤクルトの山本の側頭部を直撃。打撲で済んだのが幸いだった。他にも巨人の西村のように、何度も打球を食らう投手もい…
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<第7回>鉄拳制裁で4メートル吹っ飛んだ
いまの時代、「鉄拳制裁」は死語になりつつある。高校野球で監督が部員をぶん殴ったらすぐに問題になる。プロ野球でもかつての星野仙一のような指揮官はいない。 昔は殴る蹴るが当たり前の時代だ…