“極私的”東京物語
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藤澤清造の最期の地芝公園
「小説現代」での連載、そして取りまとめた単行本「東京者がたり」(講談社)でもトリを飾ったのは「芝公園」である。大正期の私小説作家・藤澤清造が狂凍死した場所。偏愛する作家ゆかりの地に生家ではなく、終焉の…
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<第3回>旧花園町の田中英光夫人宅に通うも出入り禁止に…
西村氏は、横溝正史をはじめとする推理小説に端を発し、いつしか田中英光の私小説のとりこになっていったという。そして作家自身の生涯に興味を駆り立てられ、同氏が晩年を過ごした花園町十三番地(現・新宿1丁目…
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<第2回>変なデカダン気分を刺激する「旧花園町」は7年住んだ
私小説作家・西村賢太氏(48)の新刊随筆集「東京者がたり」(講談社刊)には、34編29カ所の〈流浪と彷徨の軌跡〉がつづられている。その中で唯一、昔の町名で紹介したのが「旧花園町」。西村氏は27歳から…
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<第1回>下北沢って町は虫唾が走るんですよ
私小説作家の西村賢太氏(48)が、「東京者がたり」(講談社刊)を上梓した。ご本人いわく「48年間の半生の中で長らく住んだ懐かしい風景から、胸糞悪いアウェーまで東京を脳内散歩した随筆集です」。テレビや…