日本酒 いま呑みたい1本
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「大信州 手いっぱい」きちんと醸せばちゃんとうまいを実感
私は「大信州酒造」こそ、日本酒の本質をゆるがせにしない蔵だと信じたい。代表銘柄「大信州 手いっぱい」はトレンドをにらみつつも流されず、きれいで呑みやすく、濃醇さも楽しめるレベルの高い酒だ。 …
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「土田 麹九割九分 山廃仕込み」米の糖分とうま味を最大限に引き出した麹で醸す
かつて地酒の「定番」といえば、最も消費量の多い低価格帯の普通酒を指した。ところが、昨今は年間を通して販売される商品を意味することも多くなった。 代わって「スポット商品」「季節限定商品」が台頭…
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皇室も飲んだ朱色の酒「伊根満開」はエスニックにも合う
京の酒といえば20近い蔵がひしめく伏見が思い浮かぶ。灘が「男酒」なら、この地は「女酒」として名高い。しかし今回紹介するのは、京は京でも日本海に面した「海の京都」こと丹後半島・伊根で醸される逸品だ。 …
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澤姫吟醸酒は「夏でも燗を堪能できる酒」と蔵元が太鼓判
夏本番、日本酒ファンには新たな楽しみが生まれる。冷房の効いた部屋で呑む燗酒だ。 近年は冷酒がスタンダードになった。豪華に香って甘酸っぱい酒は、ジューシーさとインパクトが命。グラスが曇るほどに…
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天寶一 米の持つポテンシャルを最大限に引き出した自信作
西日本を代表する銘醸地広島では、「龍勢」「竹鶴」「雨後の月」などタイプの異なる酒が覇を競う。その中で注目しているのが、福山市で醸される「天寶一」だ。 当主・村上康久さんと杜氏の髙田直樹さんと…
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「北島」は抜群の酸味 “うまいもんの国”の酒は間違いない
滋賀の酒造りは福島や秋田、山形、長野各県と並んで進境著しい。 思いつくままに滋賀の銘酒を挙げれば「大治郎」「一博」「笑四季」「七本鎗」「神開」「杣の天狗」……。滋賀はまさしく「平成の銘醸地」…
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熟成酒を常温や熱燗で ステーキやトンカツの脂と相性抜群
照明を落としたダイニング風の居酒屋で、新酒や生酒を小ぶりのおしゃれなグラスで呑む。こういう店では、小僧や小娘だけでなく、中高年の面々までもが得々としてフルーティーな日本酒を楽しんでいる。一方、私はと…
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洋食にもマッチする 強烈な酸味の個性派「純米アフス生」
日本酒の美点は「酒屋万流」、酒ごとの豊かな個性にある。ところが、このところ大手を振っているのは、香って甘酸っぱい酒ばかり。サワー系酎ハイ人気にあやかろうということなのか? だが、そんな酒の多…
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冷酒だけがうまい呑み方ではない 温度変化で味の幅広がる
居酒屋や日本酒バーに行くと人気の銘柄、評判、客層なんぞが気になる。ついつい横目を使い、聞き耳を立ててしまい、おちおち酒も呑めやしない。 昨今は日本酒をしゃれたグラスで出す店が多い。そいつを仲…
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イタリアンとの相性もよし 甘・酸・薫のバランスが抜群
うまい日本酒は、大人の肩をそっと抱いてくれる――。齢58、正真正銘のオッサンたる私は、今宵も杯を重ね、しみじみと目を細めております。 近年は日本酒ブーム。業界の実情は手放しで浮かれるほどお気楽じゃな…