歴史検証 この人物の光と影
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幕末・明治の苦難に立ち向かった由利公正と坂本竜馬の絆
幕末に薩長同盟の締結を成し遂げ、明治維新の立役者ともいわれてきた坂本龍馬――。その彼が最も信頼していた人物こそが、越前福井藩の由利公正(前名・三岡八郎)でした。 その生涯も龍馬同様、苦難の連…
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天皇に弓引き幕府樹立 足利尊氏の正体は気弱なお坊ちゃん
天皇に弓を引いたため、戦前は「逆臣」として語られることもあった足利尊氏ですが、彼は決断力のある強いリーダーと思われがちながら、実は優柔不断で気の弱い性格でした。 というのも尊氏は、源氏の棟梁…
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有名な探検家と非情なスパイ…間宮林蔵は“二つの顔”を持つ
間宮林蔵といえば、江戸時代の探検家で、「間宮海峡」を発見した人物として有名です。ですが、彼が幕府の隠密、つまりスパイだったことはあまり知られていません。 林蔵は常陸国(現・茨城県)筑波郡上平…
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内蔵助に安兵衛、九郎兵衛…忠臣蔵を巡る三者三様の生き方
まもなく12月14日。元禄15(1702)年のこの日(旧暦)、江戸・松坂町の吉良上野介の屋敷に討ち入ったのが、赤穂藩浅野内匠頭の家臣47人です。「赤穂浪士」とか「四十七士」と呼ばれてきました。 …
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「鬼平犯科帳」で有名 長谷川平蔵の功と罪
明治時代に「大日本人名辞書」という書物が刊行されました。歴史上の人物を網羅した辞典ですが、ここに記載されずに、その後有名になったのが長谷川平蔵です。池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」で誰もが知っているで…
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「救民」の旗を掲げて叛乱を起こした大塩平八郎の人気ぶり
江戸時代後期、大飢饉に苦しむ庶民のために、身を投げ出して蜂起したのが大塩平八郎です。「知行合一」を唱えた陽明学者でもありました。 平八郎は寛政5(1793)年、大坂天満の生まれ。先祖は代々、…
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豊臣秀長は補佐役の実力を発揮 兄・秀吉の天下統一支える
戦国時代、農民から身を起こして戦場を駆けめぐり、天下を統一した豊臣秀吉。彼を支えた補佐役のひとりが、弟の羽柴(のち豊臣)秀長です。その領地と官位から、大和大納言とも呼ばれました。 秀長につい…
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綿密な計画で本懐遂げた剣豪・荒木又右衛門
日本3大仇討ちといえば、曽我兄弟の仇討ちと赤穂浪士の討ち入り。加えて今回紹介する荒木又右衛門の鍵屋の辻の決闘です。又右衛門は義弟の渡辺数馬を助け、伊賀上野(現・三重県伊賀市)で仇討ちを遂げました。 …
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石田三成の家老・島左近は東軍の戦士を怖気づかせた名軍師
面白い話が「常山紀談」や「古郷物語」に載っています。江戸時代初期、筑前(現・福岡県北西部)福岡藩の藩士たちが集まって、過ぎし日の関ヶ原の合戦(1600年)の思い出話に興じました。西軍の主将・石田三…
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渡米資金は質入れで捻出 野口英世は極端な放蕩児だった
野口英世といえば、アフリカで黄熱病究明に生命を懸けた真面目な医師――。 読者の中には、そうしたイメージを抱いている人がいるかもしれません。 が、その実像は大きく異なります。野口は常識…
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薩長同盟を締結させた英傑・桂小五郎の功績
明治維新を推進した英傑の一人に、桂小五郎がいます。NHK大河ドラマ「西郷どん」では、玉山鉄二さんが好演していますね。桂は幕末の転換期に薩長同盟を締結し、新政府の混乱期に廃藩置県を断行した人物として、…
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大岡越前は41歳の若さで南町奉行に就任 徳川吉宗の片腕に
先日、俳優の加藤剛さんが亡くなりました。加藤さんといえば、思い出すのがテレビ時代劇「大岡越前」。まさにはまり役でした。 大岡越前こと、大岡忠相は8代将軍・徳川吉宗に登用されて出世したことで有…
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権謀術数を駆使…小豪族から中国地方を平定した毛利元就
戦国時代、権謀術数を使って、一代で中国地方を平定したのが毛利元就です。3人の息子に1本ずつ矢を折らせ、3本の矢を束ねて折れないことを教えた「三本の矢」の話は有名ですね。兄弟3人の団結が重要だ、との教…
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開国の重要性説いた橋本左内 将軍継嗣運動で奔走し斬首
NHK大河ドラマ「西郷どん」で、西郷隆盛とともに行動して斬首刑に処された人物がいました。越前福井藩士の橋本左内です。ジャニーズ事務所の風間俊介さんが演じていました。 左内は天保5(1834)…
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龍馬でも西郷でもない 小松帯刀は薩長同盟“真の功労者”
幕末、薩長同盟を締結させた功労者は誰? と聞かれたら、多くの読者は「坂本龍馬だよ」と答えるでしょう。龍馬の功績があったのは事実です。 しかし近年では、彼より重要な人物がいたことが明らかにな…
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秀吉の天下取りに尽力 竹中半兵衛“兵法の極意”
豊臣秀吉に天下を取らせた“名軍師”といえば、中国大返しなどで活躍した黒田官兵衛が有名ですが、もう一人忘れてはならない人物がいます。軍師・竹中半兵衛です。 秀吉は若いころ、木下藤吉郎と名乗って…