令和でも止まらない 日本の劣化
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大政策をひとつも残せない「時間浪費」の戦後最長政権
この8月24日、安倍首相の在職日数は佐藤栄作元首相を超え、戦後最長となった。11月20日を過ぎれば、歴代最長の桂太郎元首相を抜くことになる。長期政権となった要因の大半が弱体野党にあることは間違いない…
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有権者が賢くないと政治が乱れる見本
「一国の政治というものは、国民を映し出す鏡に過ぎない」 これは「自助論」で有名な19世紀、イギリスの作家、サミュエル・スマイルズの言葉だ。 これまでいろいろと日本の政治の劣化を指摘して…
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「安倍1強」だと官僚まで腐敗墜落する構図
かつて、「政治は三流だが、官僚機構がしっかりしているから大丈夫だ」というのがこの国の“常識”だった。だが、今や完全に「過去の神話」となってしまった。霞が関のモラル崩壊は目を覆うばかりである。 …
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「ポスト安倍」が現れないこの国は本当にヤバイ
うまい魚の条件は、激しい流れの中で育つことだという。人間も同じ。競い合う中で成長する。ましてリーダーを目指すものならなおさらだ。同時にリーダーは、常に後進を育成することが大切で、いつまでもその座にし…
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既成政党への絶望感が「れいわ」と「N国」を生み出した
今回の参議院選挙で法に基づく政党要件を満たした2つの新しい政党が誕生した。 1つは山本太郎が立ち上げた「れいわ新選組」であり、もう1つが「NHKから国民を守る党」である。選挙戦の途中から注目…
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シラケ参院選の責任は史上最弱の非力バラバラな野党にある
参議院選挙が終わった。50%を切る低投票率が物語るように、有権者の関心は低く、話題性からいえば、「吉本興業騒動」に完敗だ。なぜ、これほどつまらない選挙になったのか、その責任の多くは野党側にある。 …
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小選挙区制が多彩な奇人変人を葬り去ってしまった
小選挙区制になって政治家が「小粒」になったことは誰もが感じている。そして、それは間違いなく事実だ。今の永田町(自民党)には、迫力、凄みを感じる政治家もいなければ、本物の“サムライ”もいない。上の顔色…
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自民党の活力を奪った「政治改革」が安倍1強の生みの親
中選挙区制の時代、自民党の派閥は体育会系であり、戦闘集団だった。だが、今の派閥は文化系サークルであり、「羊の群れ」。その結果、石破派を除くその他すべての派閥は「安倍1強」にひざまずき、裏では批判めい…
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「こんなはずではなかった」と私自身、悔恨の念でいっぱい
1988年に発覚したリクルート事件。リクルートの子会社だったリクルートコスモスの未公開株が政界、官界をはじめマスコミや財界などにバラまかれた。バブルの時代だったから、株が上場されれば値上がり間違いな…
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タカ派保守の“一人天下”を許す自民党本流が何とも情けない
参議院選挙で一挙に注目の選挙区に浮上したのが広島(定数2)だ。自民党は、現職で、参議院の重鎮のひとりといわれる岸田派の溝手顕正がいるにもかかわらず、2人目として安倍総理の側近である河井克行の妻・河井…
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安倍1強は自民党から言論の自由さえ奪った
「麻生さん、なんてバカなことを……」 雑談中、自民党の中堅議員で社会保障の専門家が呟いた。「それをはっきり言えばいいだろ」と言うと、その某議員、こう答えた。 「いやー、言えないよ。そん…
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「チルドレン」存在と不祥事のデパート化の因縁
ダブル選挙は消えたのか消えてないのか、まだ微妙だが、どうしてもまぬがれたいのが「魔の4回生」の誕生だ。政治家の質の低下、劣化は誰もが指摘するところだが、その象徴ともいえるのが、いわゆる「チルドレン」…
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小泉・安倍の“親子”が政権政党の質を大きく低下させた
安倍政権の「生みの親」は小泉純一郎元総理である。内閣官房副長官、自民党幹事長、内閣官房長官と、次々に要職へ起用し、総理候補に育てあげたからこそ、今の安倍総理がある。その安倍政権下でも日本の劣化は止ま…
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後藤田正晴の危惧が現実に 外交とはゴマスリではない
「おい君、もしアメリカが日本か中国の、どちらかを選ばなければならなくなった時、どちらを選ぶと思う?」 もう、十数年前、まだ健在だった後藤田正晴から、いきなりこんな質問を受けたことがある。「同盟…
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国家として衰退…丸山議員的な連中に支配されている日本
「戦争を知っている世代がいるうちは心配ない。平和について議論する必要もない。だが、戦争を知らない世代が中枢となった時はとても危ない」 田中角栄が残した言葉のひとつだ。今、その心配が現実のものに…