検察vs政界 経済事件記者の検証記
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【東京佐川急便事件】異聞(186)「金丸を特別扱いしていない」と法務省幹部が反論
金丸信の闇献金捜査をめぐる検察批判の話に戻る。札幌高検検事長の佐藤道夫の朝日への「告発」投稿が、検察批判の世論の沸騰に寄与しているのは明らかだった。それに対する検察側の反論が11月4日の読売新聞朝刊…
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【東京佐川急便事件】異聞(185)特捜部長2人の応酬の背景に蛇の目事件の捜査方針変更めぐる確執?
金丸信の5億円闇献金事件の罰金処分をめぐり、東京地検特捜部長の五十嵐紀男と前特捜部長の石川達紘が激しくやり合った一件について話を続ける。 ※ ※ ※ 筆者は1985年春から1年半余り、…
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【東京佐川急便事件】異聞(184)ある送別会で前特捜部長と現職の特捜部長が激しく応酬
現職検事長や検察OBからの厳しい批判は「特捜一家」の結束にもひびを入れた。 ある検察幹部の送別会があった。その宴席。検察首脳ら主立った幹部がグラス片手に談笑する中、五十嵐の前任の特捜部長で最…
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【東京佐川急便事件】異聞(183)河上和雄元捜部長が検察捜査を批判「不報告罪で捜査に入れば、強制手続きは可能だった」
東京地検特捜部による金丸信の取り調べ抜き上申書決着に対する批判は、札幌高検検事長の佐藤道夫だけでなく、特捜部長OBからも上がった。 五十嵐紀男の5代前の東京地検特捜部長を務めた河上和雄もその…
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【東京佐川急便事件】異聞(182)野党は国会で「権力の私物化、形を変えた指揮権発動」と政府糾弾
金丸信の罰金処分に対する世論の厳しい批判を受け、1992年10月30日に召集された臨時国会では野党が法務・検察当局を厳しく追及した。 まず、社会党委員長の田辺誠。11月4日の衆院本会議で「5…
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【東京佐川急便事件】異聞(181)金丸罰金処分、検察の理由説明は庶民に通じず…
金丸信の5億円闇献金事件に対する刑事処分。金丸を取り調べず、容疑を認める上申書提出で20万円の罰金とした検察に対する庶民の怒りは大きかった。 処分発表2日後の1992年9月30日の朝日新聞「…
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【東京佐川急便事件】異聞(180)佐藤検事長の「告発」の背景に人事の不満を指摘する根来覚書
札幌高検検事長、佐藤道夫の「告発」の背景に検察人事への不満があると勘繰る声もあった。法務事務次官だった根来泰周は覚書で佐藤の行動について以下のように記している(太字部分)。 (1991年3月の…
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【東京佐川急便事件】異聞(179)特捜部に続き、最高検にもクレームの電話を入れた佐藤検事長
札幌高検検事長の佐藤道夫から電話で「(金丸信を)調べた方がいい」と忠告された東京地検特捜部長の五十嵐紀男は上司の検事正、増井清彦に電話があったことを報告した。五十嵐は言う(太字は「法と経済のジャーナ…
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【東京佐川急便事件】異聞(178)現職検事長の投稿でメディアの論調は検察批判一色に
世論に呼応するように身内の検察幹部からも批判が起きた。 金丸信の5億円闇献金事件について東京地検特捜部が金丸の取り調べをせず容疑を認める上申書提出で20万円の罰金処分を発表した翌日の1992…
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【東京佐川急便事件】異聞(177)1億円受領の新潟県知事は正式起訴。かたや5億円もらった金丸信は20万円の罰金
特捜部は1992年9月28日、金丸信に対する政治資金規正法違反(政治家本人に対する寄付の量的制限)と、元新潟県知事の金子清の同法違反(政治資金収支報告書の虚偽記入)を同時に最終処分した。 5…
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【東京佐川急便事件】異聞(176)どこまでいっても腑に落ちない金丸5億円事件
金丸信の議員辞職という予想外の展開で幕を閉じる5億円闇献金事件。あらぬ噂を立てられ、裏切り者扱いされた金庫番秘書の生原正久の話はつづく(太字は「法と経済のジャーナル」から引用・カッコ内は筆者注)。 …
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【東京佐川急便事件】異聞(175)「秘書を見る目がなかった」「おれのバッジまでとっちゃった」と愚痴る金丸
5億円闇献金事件の捜査終結後も金丸信に対する世論の激しい批判は収まらず、金丸は政界復帰どころか議員辞職に追い込まれ、政治人生は終わった。それは金庫番秘書だった生原正久の人生も大きく狂わす。 …
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【東京佐川急便事件】異聞(174)「守れず申し訳ありません」涙を浮かべ金丸に電話したとされる小沢一郎
金丸信の弁護人の安部昌博の事務所には、金丸が上申書提出に応じるかどうかを探る報道各社が詰めかけていた。1992年9月23日午後5時5分、安部が夫人の運転する車で出かけるのを、複数の記者が目撃した。安…
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【東京佐川急便事件】異聞(173)「徹底抗戦の小沢さんらは無視していい」
金丸信の5億円闇献金事件を罰金で処理する検察方針をめぐり対立する竹下派内──小沢一郎グループと梶山静六、竹下登ら反小沢グループの暗闘の話に戻る。 混乱する竹下派内で、検察が金丸の取り調べを見…
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【東京佐川急便事件】異聞(172)根来次官と親しかった梶山清六は聴取なしの上申書決着路線
金丸信の5億円闇献金捜査当時、法務省事務方トップの法務事務次官、根来泰周は政界と意を通じているのでないか、と取り沙汰された。特に、マスコミが注目したのが当時、自民党国対委員長だった梶山静六との関係で…
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【東京佐川急便事件】異聞(171)「金丸を処罰というわけにはまいらぬ」と法務事務次官に告げた検事長
法務事務次官だった根来泰周が作成した覚書には、朝日新聞の闇献金報道を受けて金丸信が時効成立前の5億円授受を認め、特捜部が立件に向けて動き出したころ、検察ナンバー2の東京高検検事長だった藤永幸治が「金…
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【東京佐川急便事件】異聞(170)「検事総長が罰金処分に内心消極的」との偽情報は誰からか
金丸信への罰金処理方針に対し、小沢一郎側近の佐藤守良議員が、官房副長官の石原信雄に「(検察に)起訴猶予の線で押してもらえぬか」と求めた問題──。 石原は、法務事務次官の根来泰周に佐藤の要請を…
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【東京佐川急便事件】異聞(169)官房副長官が法務事務次官に「起訴猶予の線で押して」と伝えた
金丸信の5億円闇献金捜査で政界から法務・検察側に干渉があったのは、検察が「容疑を認める上申書による罰金処理」の処分方針を決めた直後のことだった。 法務事務次官だった根来泰周が残した覚書「検事…
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【東京佐川急便事件】異聞(168)上申書決着を受け入れた金丸側弁護士の豹変
検察側の方針は、金丸信が罪を認める上申書を提出すれば取り調べなしで罰金20万円に処すことで固まった。それを受けて1992年9月21日、特捜部長の五十嵐紀男は金丸側弁護士の安部昌博を呼び、「容疑を認め…
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【東京佐川急便事件】異聞(167)「上申書決着を言い出したのは次長検事」と元特捜部長が証言
1992年9月18日夜に開かれた検察首脳会議で、金丸信に対し罰金処理とすること、罪を認める上申書を提出すれば、あえて取り調べにこだわらない――との方針が決まった。のちのち大問題となるこの検察側の方針…