今、こんな「昭和の街」が大ブーム
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池袋「みつぼ」サラリーマンと大学生風の隙間でつぶしたてのモツを堪能
アタシが池袋に足しげく通っていたのは、昭和50年代。東口の裏通りの危なっかしい場所に歴史的名画座の文芸坐があったころだ。地上の文芸坐では洋画、文芸地下では主に日本映画を上映していた。 土曜日…
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根岸の超老舗「鍵屋」では女将さんが酒を一升瓶経由で徳利へ…ふと少年時代を思い出した
アタシがまだ小学1、2年生だったから、昭和40年代初期の話だ。 当時はまだ、量り売りをする店が多かった。肉屋とか総菜屋は今でもそうだが、アタシが祖母の使いでよく行かされたのは酒屋。昔の酒屋は…
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谷中「乃池」の穴子寿司で蘇る四半世紀前の思い出
このコラムで寿司屋を紹介するのは今回が初めてである。 町を歩きながら、「おや、この店なかなかよさげだな」といったノリで寿司屋の暖簾をくぐることはよほど修業を積んだ達人でも難しい。回転寿司や有…
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シブイ!「根津の甚八」は築120年以上の路地裏の隠れ家、名物“クリチたまりしょう油漬け”から
2週前の動坂食堂の回を読んでくださった映画好きの方からご連絡をいただいた。 それは昔、動坂食堂の前に映画館があった、というもの。すてきな情報ありがとうございました。アタシの街にもちょっと歩け…
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前回泣く泣くスルーした千駄木「さくら食堂」に出直す 子供連れも酒飲みも大満足だった
鴬谷から大塚まで山手線の右上の一角は、アタシにとって未知のエリアといっていい。 元々、五反田から南の城南地区を根城としているため、外回りは池袋、内回りは上野、その先に足を延ばすことは少ない。…
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上野通いを再開 昭和25年創業の老舗「動坂食堂」(千駄木)には1日に2度来るお客もいる
広島から帰ってきて早速、上野通いを再開した。 正しくは上野ではなく不忍通り通いというべきだろう。不忍池を右手に見て護国寺方面への散策はことのほか楽しい。だが、つい飲み屋街があると寄り道してし…
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広島の流山銀座で40年「新京本店」で一晩100杯出るウコン多めのカレー汁を堪能
コーラスグループ「フォレスタ」のコンサートで2年ぶりに広島に来た。 広島では必ず行く場所がある。それは原爆ドーム。早朝の原爆ドームでしばし厳粛な気持ちになる。暗いうちから多くの外国人観光客が…
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上野「全国銘酒たる松本店」で実践した升酒の流儀 ハイボールを楽しむ若いカップルに言いたい!
アタシが日本酒を本当にうまいと思ったのは今から半世紀近く前のこと。 たまにこのコラムに登場する亡父と、近所にある養老乃瀧によく行っていた。そこでチューハイなどでトレーニングするわけだ。ある日…
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上野「大統領」でギッシュとツナギを塩で注文。隣の妙齢の女性が「私も同じものを」と…
最近、趣味の料理が高じて外国の変わった食材を探し歩くことがアタシの楽しみである。 ただし、紀ノ国屋とか明治屋といった高級店ではなく、アジア辺境の市場をそのまま持ってきたような店がいい。そんな…
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現在の上野アメ横はカオス状態…平日昼間から酎ハイ呷る外国人や若者でごった返す
アタシたち還暦世代が子供の頃、「ララミー牧場」や「ローハイド」が大人気だった。 リアルタイムではなく、おそらく再放送で見たのだろう。その後「スパイ大作戦」「ナポレオン・ソロ」にはまる。そんな…
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橋本「翁屋」で日本酒を一本一本、丁寧に説明してくれた店主と意気投合
前回のコラムで、橋本の「よしの食堂」を紹介したところ予想以上に反響が大きかった。 掲載と同時にアップした動画が3万を超える再生数になり、さすがのアタシもびっくりです。見てくださった方に、この…
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橋本で58年続く老舗「よしの食堂」で悩む…飯を掻っ込みたいが食ったら飲めなくなる
相模原市周辺は主にゴルフのとき以外、行くことはなかった。 が、橋本という駅名は耳にこびりついている。なぜならアタシがよく利用していた都営新宿線の終点の駅名だから。新宿線が京王線に接続している…
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神田司町にある1905年創業の居酒屋「みますや」で蘇ったドジョウ汁の思い出
先日最終回を迎えた朝ドラに出ていた甘味処のモデルとなったのは神田須田町の竹むら。 この店だけではなく周辺には昔から続く店が多い。かんだやぶそばをはじめ鮟鱇のいせ源、鳥すきのぼたん、洋食の松栄…
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鶯谷「ささのや」1本90円の焼き鳥を焼きも焼いたり1日2000本
JR鴬谷駅南口を出て坂を右に上がっていくと、右奥に東京国立博物館の鬱蒼とした森が見えてくる。左側にはいくつもの寺が立ち並び、まさに森閑とした雰囲気に包まれる。 逆方向、すなわち左側の線路にか…
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鶯谷「信濃路」は午後2時からカウンターでイビキをかく先輩のいる大衆酒場
上野の美術館でシュールレアリスムの展覧会をのぞいた。 普段なら芸大裏から上野桜木あたりをぶらつき、谷根千のどこかで一杯といったところだが、今回は寛永寺橋を渡って鴬谷へ。 この界隈は時…
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京都「赤垣屋」で“居酒屋以上割烹未満”を満喫 淡泊なのに程よく脂ののった鱧を堪能
その店はコロナ禍の影響で3年前に閉めてしまったが、普段使いの居酒屋としても、法事やちょっとした接待などにも使える重宝する店だった。 店主が目指していたのは「居酒屋以上割烹未満」。いわゆる大衆…
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間もなく創業100年! 京都の老舗酒場「京極スタンド」の懐の深さに酔う
台風10号が九州を直撃している最中、アタシは出張で京都へ。 夕方に入る予定だったが、何が起こるかわからない。こんなときは早めの行動に限る、というわけで3時間ほど早い昼過ぎののぞみに乗車変更。…
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ヤバい! 新橋「大露地」で20歳そこそこの男女たちと呉越同舟の顛末
昔から「路地裏に名店あり」と言われる。誰が言ったか知らないが、いかにも昔の文士が言いそうでしょ。この際だからアタシが言ったことにしよう。ちょっとニュアンスは違うが横町という言葉にもそんな趣があるね。…
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新橋「もつ焼き カミヤ新橋店」で名物レバの素焼をつまみに、ホッピーをグビリ
新橋駅の烏森口側の線路沿いから赤レンガ通り、左右を外堀通りと新虎通りに囲まれた一帯は、都内有数の飲食店街である。 足を踏み入れたら、まず、寄り道せずには帰れない。虎ノ門から汐留まで開発ラッシ…
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新橋の老舗「ニコラス」のピザで蘇る家族の思い出
その店はもともと、六本木にほど近い飯倉片町の坂の途中にあった。 半世紀ほど前、高度成長に後押しされて絶頂期の父親に連れられて家族でよく食事に行った。それは家族の誰かの誕生日やクリスマスといっ…