今、こんな「昭和の街」が大ブーム
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橋本で58年続く老舗「よしの食堂」で悩む…飯を掻っ込みたいが食ったら飲めなくなる
相模原市周辺は主にゴルフのとき以外、行くことはなかった。 が、橋本という駅名は耳にこびりついている。なぜならアタシがよく利用していた都営新宿線の終点の駅名だから。新宿線が京王線に接続している…
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神田司町にある1905年創業の居酒屋「みますや」で蘇ったドジョウ汁の思い出
先日最終回を迎えた朝ドラに出ていた甘味処のモデルとなったのは神田須田町の竹むら。 この店だけではなく周辺には昔から続く店が多い。かんだやぶそばをはじめ鮟鱇のいせ源、鳥すきのぼたん、洋食の松栄…
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鶯谷「ささのや」1本90円の焼き鳥を焼きも焼いたり1日2000本
JR鴬谷駅南口を出て坂を右に上がっていくと、右奥に東京国立博物館の鬱蒼とした森が見えてくる。左側にはいくつもの寺が立ち並び、まさに森閑とした雰囲気に包まれる。 逆方向、すなわち左側の線路にか…
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鶯谷「信濃路」は午後2時からカウンターでイビキをかく先輩のいる大衆酒場
上野の美術館でシュールレアリスムの展覧会をのぞいた。 普段なら芸大裏から上野桜木あたりをぶらつき、谷根千のどこかで一杯といったところだが、今回は寛永寺橋を渡って鴬谷へ。 この界隈は時…
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京都「赤垣屋」で“居酒屋以上割烹未満”を満喫 淡泊なのに程よく脂ののった鱧を堪能
その店はコロナ禍の影響で3年前に閉めてしまったが、普段使いの居酒屋としても、法事やちょっとした接待などにも使える重宝する店だった。 店主が目指していたのは「居酒屋以上割烹未満」。いわゆる大衆…
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間もなく創業100年! 京都の老舗酒場「京極スタンド」の懐の深さに酔う
台風10号が九州を直撃している最中、アタシは出張で京都へ。 夕方に入る予定だったが、何が起こるかわからない。こんなときは早めの行動に限る、というわけで3時間ほど早い昼過ぎののぞみに乗車変更。…
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ヤバい! 新橋「大露地」で20歳そこそこの男女たちと呉越同舟の顛末
昔から「路地裏に名店あり」と言われる。誰が言ったか知らないが、いかにも昔の文士が言いそうでしょ。この際だからアタシが言ったことにしよう。ちょっとニュアンスは違うが横町という言葉にもそんな趣があるね。…
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新橋「もつ焼き カミヤ新橋店」で名物レバの素焼をつまみに、ホッピーをグビリ
新橋駅の烏森口側の線路沿いから赤レンガ通り、左右を外堀通りと新虎通りに囲まれた一帯は、都内有数の飲食店街である。 足を踏み入れたら、まず、寄り道せずには帰れない。虎ノ門から汐留まで開発ラッシ…
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新橋の老舗「ニコラス」のピザで蘇る家族の思い出
その店はもともと、六本木にほど近い飯倉片町の坂の途中にあった。 半世紀ほど前、高度成長に後押しされて絶頂期の父親に連れられて家族でよく食事に行った。それは家族の誰かの誕生日やクリスマスといっ…
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住吉「山城屋酒場」は若い女性が一人で本を読みながらホッピーを飲める老舗酒場
人生の半分近くを神保町界隈で過ごしてきたのだが、都営新宿線で小川町から先、東方面に行ったことは数えるほどしかない。 当時、仕事のメインとなるフィールドは銀座だったため、三田線の神保町から日比…
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南千住「丸千葉」居心地の良さは、店長の気さくな雰囲気とお姉さんの丁寧な接客が生む
早稲田から三ノ輪橋まで都電荒川線が走っている。駅の数は全部で30。路線図を見ると、間違いなく面白い酒場がありそうな駅が目白押しだ。アタシは大塚から三ノ輪橋方面に乗り込んだ。かなりの数の利用客がいる。…
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大塚「ときわ食堂」でビル・エバンスが流れる中、サーモン照り焼き定食でひとり飲み
先日、高校の友人たちと集まることになり、アタシがこんなコラムを書いている関係で店はおまえに任せた、ということになった。 彼らは定年を迎え、雇用延長やら、バイトやらでフトコロ不如意だが、時間だ…
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大塚で昭和25年創業「富久晴」の3代目 「じいちゃんが、もつ焼き以外なるべく余計なことはするなって」
またまた、昔の名画座の話で恐縮ですが、大塚には大塚名画座とその地下に鈴本キネマという小屋があった。 紅顔の映画少年だったアタシははるばる山手線を半周してよく見に来たものだった。強烈に覚えてい…
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森下の「魚三酒場」でサックリふわふわのアナゴ天で升酒をグイ!
大人のお子さまランチで腹もでき、黒生で喉の渇きを癒やしたアタシは改めて門前仲町方面をぶらつくことに。 三ツ目通りを南下し、深川資料館通り商店街へ入る。焼き鳥のテイクアウトの店や甘味処、ギャラ…
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昭和42年創業の清澄白河「実用洋食 七福」で店名の由来を聞いて納得した
前々回の錦糸町編を読まれた読者の方からうれしいおハガキをいただいた。この場を借りて御礼申し上げます。その方もかつては映画少年だったとのこと。偶然、アタシと同い年。これからもよろしくです。 さ…
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野菜と肉が混然一体…「亀戸ぎょうざ錦糸町店」の餃子にはねっとりとした重量感が
最近の地下鉄の路線図を見ると、山手線の西側に比べて東側が細かく入り組んでいることに気が付く。 半蔵門線が延びていたり、大江戸線がぐるりと下町界隈をカバーしていたりと、かつて行きにくかった辺り…
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錦糸町「三四郎」で薄い琥珀色のチューハイが出てきたのは注文から10分後だった
かつて映画少年だったアタシは週末になると決まってシティロードを携えて名画座巡りをしていた。 アタシはぴあよりもシティロード派。読み物が多くB級感が好きだった。アタシにとっての錦糸町は、洋画も…
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「変えてはいけないものがある」…浅草のオーセンティックバー「サンボア」店長の矜持
30年ほど前のこと。関西に出張すると、夜は決まってお得意さんと飲み歩いていた。散々、飲み倒して彼らを車に乗せて帰した後、一人で締めるのは決まってバー「サンボア」だった。 サンボアは京都、大阪…
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浅草「炭火焼き肉 本とさや」は今や外国人がホテルコンシェルジュ経由で予約する超人気店
アタシは肉にはうるさい。が、他人が肉を生で食おうが、炭になるまで焼いて食おうが、そんなこたあどうでもいい。要は自分の口に入る肉に関してだけうるさいのである。 だから複数で焼き肉を食いに行くこ…
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浅草「水口」でわさび醤油かけた即席鉄火丼をかっ込みながら菊正をグビリの至福
今ごろ、浅草かよと思われる読者も多いかと思いますが、いけ好かない言い方ですが、アタシら山の手生まれの人間にとって、浅草は近いようで遠い街。というか、子供の頃からずーっと灯台下暗しというような街なので…