「日本語が消滅する」山口仲美著

公開日: 更新日:

「日本語が消滅する」山口仲美著

 世界各地で民族固有の言語が消滅しているのと同じように、日本語も消滅する可能性があるという。そのひとつの要因が、2020年に始まった小学校への英語教育の導入だ。

 幼い頃からの英語教育は、最初は母国語とのバイリンガルを生み出すが、やがて世界共通語の英語のみを話すモノリンガルになっていくという。日本語を母国語とする話者の数が世界で9番目に多いのは、欧米の植民地化を免れたからであり、小学校低学年から英語教育を導入をするのであれば、よほどの覚悟をもって日本語の将来を守らなければ、いつの間にか英語の国になっている可能性があるというのだ。

 言語が消滅する原因や、それを阻止するためにどうすればよいのかを解説しながら、日本語の特色を説いた警世の書。

(幻冬舎 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした