「教養としてのイギリス 貴族入門」君塚直隆著

公開日: 更新日:

「教養としてのイギリス 貴族入門」君塚直隆著

 人気ドラマ「ダウントン・アビー」で描かれたような本物のイギリス貴族は、現在も存在するという。そのひとつウェストミンスター公爵家がイングランドに構える屋敷イートン・ホールの敷地面積は約44平方キロメートル、東京都江東区よりも大きく、現当主である7代目の資産は日本円で1.8兆円だそうだ。

 とはいえ、同家のような莫大な財力を備えた貴族は、いまや少数派で、爵位を持つ大半の家は大戦やその前後に施行された高い相続税率によって没落してしまったという。それでも、イギリスには世界唯一の「貴族院」という議院が残り、貴族が及ぼす影響力は社会の多様な分野に及ぶ。

 本書は、21世紀まで生き残るイギリス貴族の成り立ちと歴史をたどりつつ、そのリアルな姿に迫るテキスト。

(新潮社 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞