「イギリス人の患者」マイケル・オンダーチェ著 土屋政雄訳

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「イギリス人の患者」マイケル・オンダーチェ著 土屋政雄訳

 そのイギリス人は、操縦していた戦闘機がドイツ軍に撃墜され、北アフリカの砂漠に墜落。ベドウィンに助けられ一命をとりとめたものの、全身にやけどを負い、顔も名前も失い、その後、連合国軍が野戦病院として使用していたフィレンツェのある屋敷にたどりつく。やがて、戦線が北上し、負傷者と看護師は南のより安全な場所へと移動した。

 しかし、イギリス人の患者と彼を看護してきた女は移動を拒み、廃屋と化した屋敷に残った。女は男の世話に明け暮れ、世話がないときは屋敷の図書館から持ち出した本を男に読んで聞かせる。そんなある日、ローマの病院で女の名前を耳にしたと男が会いに来る。

 英国の権威ある文学賞・ブッカー賞の50年の歴史の中で最も優れた作品に選ばれた傑作の復刻。

(東京創元社 1320円)

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