「明日ママ」騒動で施設と病院を怒らせた日テレの不誠実
■口先だけの改善約束
全養協は、放送前の予告を見た段階から過激な内容に危惧していたという。昨年12月中旬には初回放送分の台本で内容を確認。日テレに改善を求めたが、「検討する、持ち帰るという返答で(初回放送を見ても)何も変わっていなかった。将来的に改善するといわれても、あの初回はない」とカンカンだ。
放送直前に日テレが番組HPに記載する養護施設の実態や法律を説明する原稿を依頼。これにも不信感を募らせたという。
「それは虫がよすぎる話。“『家なき子』以来のすばらしいドラマを作るんで協力してください”ということでしたが、その原稿を出したらわれわれがドラマの内容を認めたことになる」
テレビ制作会社幹部がこう言う。
「もともとドラマはフィクションです。取材に基づいてつくるノンフィクションとは違うし、現実と違うのも当然。“ウソ”のストーリーを否定すればドラマは成り立たない。ただ、今回のケースは問題になるリスクはあった。トラブルは想定できたはずだし、日テレ側の対応はお粗末。“過激な表現で話題作にしよう”という色気が脇を甘くさせたのかもしれません」
確かに話題になった。